No.976

題名:9と12の関係 -人生的な循環の何かの暗号を探して-
報告者:ダレナン

 報告書のNo.689を通して、人生における周期を9年と見なして検討し、そこには円の原理が働いていることが示唆された。さらに、報告書のNo.558にて12年でのライフロジックについて調査するとともに、自然界の数字として不思議な数、フィボナッチ数と12との関連について報告書のNo.616で検討した。ここでは、改めて9と12の関係を巡り、そこに人生的な何かを探したい。
 9と12はともに自然数である。人に文明が起こり、「ものを数える言葉」として1 から始まる正の数が生まれ、さらに、「無い」という0の概念が628年のインド人数学者ブラーマグプタによって見出されることで1)、0、1、2…という正の数が確立した。自然数という用語に関しては、19世紀のドイツの数学者レオポルト・クロネッカーが「整数は神の作ったものだが、他は人間の作ったものである」という言葉でもって、正の整数を自然な数と考えた頃から定着した(ただし、0は自然数としない場合もある:その場合は、正の数、0、負の数でもって整数となる)1)。
 ここで9と12に関して、前者は奇数であり、後者は偶数である。奇数とは、2で割り切れない整数であり、偶数とは、2で割り切れる整数である。当たり前のことであるが、この割り切れる、割り切れないに関して9と12に共通する数字がある。それが、最大公約数となる。
 最大公約数(英語:greatest common divisor: G.C.D.2))で、この英語のdivisorにあるように、divideは割ること、divosorは除数(di(分離)+L.videre(分ける)+or(者)3):割る者)を意味し、誤解を恐れずに直訳すると“最大に共通する割れる数 (最大共割数)”という名称でもよいのかもしれない。同じような言葉に最大公倍数とあるが、約?、倍?、となって日本語でのこの辺の違いが分かりにくい欠点がある。
 まず、9が割れる数(約数)は、1、3、9となる。12が割れる数は、1、2、3、4、6、12となる。両者に共通している割れる数は、1、3しかない。そして、その1、3のうち、大きい数は、3となる。したがって、9と12の最大公約数は、3となる4)。
 ここで、ふと気づく。”そこには円の原理が働いている”、で示すと、最も大事な円の数字は円周率πである。πは、3.14159265359…と小数点以下が永遠と続く数字であり、正数ではない。円周率は無理数(分子・分母ともに整数である分数として表すことのできない実数)であり、その小数展開は循環しない。そのことから、円周率は無理数であるのみならず、超越数(有理係数の代数方程式の解にもならないような複素数)でもある。詳しい内容は、この際、一旦棚に上げ、円周率πを仮に、これが先の9と12の最大公約数の3から、地球的な補正として、0.14159265359…が加わったある種、循環的なライフスパンの基本的(最大公約的な)年、として強引に捉えてみると、3.14159265359の3.14159265359倍は、
9.86960440109
となる。すると、9年でもなく、12年でもなく、9.86960440109が、人生的な循環を示す何かの暗号なのであろうか。12(カ月)×0.8で、9.6から、9年と9.6カ月である。

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/自然数 (閲覧2018.11.22)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/最大公約数 (閲覧2018.11.22)
3) https://eigogen.com/word/divisor/ (閲覧2018.11.22)
4) http://w3e.kanazawa-it.ac.jp/math/category/suu-to-siki/suu/henkan-tex.cgi?target=/math/category/suu-to-siki/suu/saidai-kouyakusuu.html (閲覧2018.11.22)

 
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