No.933

題名:おにぎりの大きさと重さ、形状との関係性
報告者:トシ

 おにぎりは日本古来からの携帯食であり、日本最古のおにぎりは、報告書のNo.49でも示したように、弥生時代まで遡ることができる。ちなみに、その形状は三角形であることもNo.49で見てとれる。そのため、一般的には、三角形の形状を持つおにぎりが多いのは、歴史の流れゆえかもしれない。現在のコンビニエンスストア(コンビニ)のおにぎりの棚を見ても、おにぎりの形状は、ほぼ8割は三角形であり、時に球をつぶした形状もあるが、その2種類が主であり、単体でのおにぎりに関しては、その他の形状はほとんどない。しかしながら、三角形タイプのおにぎりを作るには、うまく手の形も作る必要があり、握りなれていない人は、なかなか難しい。コンビニに売られている三角形は、三角形の型にお米を入れて軽く圧縮して作ることから、完全な正三角形のおにぎりであるが、それを手でするのは思ったよりも容易ではない。三角形の型を購入すればその形状は簡単かもしれないが、おにぎりゆえに握ることに重きを置くと、型よりも愛をこめて握りたい。そこで、筆者は、三角形ではなくとも、丸(球)型のおにぎりをメインとして作ることが多い。
 ただし、そのおにぎりに関して、丸(球)型だとどうしても大きくなりがちである。下手すると、おにぎり一個でお腹が満腹となるくらいの大きさもあり得る。そこで、ここでは、そのような大きさに伴う失敗をおかさないためにも、三角形の形状を中心として、おにぎりの大きさと重さを調べ、適切なサイズの丸(球)型のおにぎりを検討したい。
 三角形おにぎりに関してはいくつかのデータがある。お米1合をおにぎりにすると、その三角形は、約手の幅ぐらいの辺をもつ(図)。手の大きさから推定すると、約9cmぐらいとなるであろうか。そして厚みは、約3cmぐらいとなるであろうか。重さに関しては、文献1)に示してあるように、1合で米150g、水が180gで、総重量は約336gとなる。ちなみに、コンビニで売られている通常サイズのおにぎりは、文献2)に示されているように、111gほどである。おにぎり全体に関わる重さへの具材などの影響は無視すると仮定して、お米の量でいえば、約1/3合になるであろう。先の1合

図 1合おにぎり1)

おにぎりは、これ一個でエネルギー・水分も補給もできるとあるが1)、コンビニのおにぎり3個はかなりの量となる。そこでやはり、2個ほどのサイズが適切であると判断すると、お米にして2/3合ほどのおにぎりが量的にはふさわしいこととなる。ここで先の1合おにぎりの体積を求めると、計算は三角形面積×厚みとなることから、(1/2×9×√(92-4.52))×3となり、105.2cm3となる。その体積の2/3は、70.1cm3となる。これで丸(球)型のおにぎりの直径を求めると、3√(3/4×70.1/3.14)×2となり、直径は5.1cmほどとなった。ちなみにコンビニサイズのおにぎりは1/3合であることから、この場合(体積35.1 cm3)での丸(球)型おにぎりの直径は、4.1cmほどとなった。

1) https://kome.kaneko-shouten.co.jp/knowledge/cooking/お米1合のおにぎり(重さと大きさ).html (閲覧2018.10.11)
2) https://alphaecho.at.webry.info/200502/article_7.html (閲覧2018.10.11)

 
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