No.909

題名:タコが宇宙人となる説
報告者:トシ

 報告書のNo.753において、火星でのタコの養殖を検討し、報告書のNo.754にて木星の衛星エウロパのタコを追った。ここでは、タコが宇宙人タコとなる説について、迫りたい。
 近年の研究から、タコは知能が高いことが知られている。例えば、簡単な迷路を通り抜けたり、環境を区別して最良のルートで報酬を得たり、あるいは、電球に水を噴出させ、電源を短絡することによってライトを消すことも学べる1)。さらには、タコによるボールでの遊ぶ場面も観察されている2)。一般的なタコ脳には、500mの長さのニューロンがあることから、タコには犬や3歳の子どもと同等の賢さがあると考えられ、しかもそのニューロンが体全体に広がっており、その点で脊椎動物と大いに異なることが指摘されている3)。
 そして、さらに最近では、シカゴ大学のCaroline Albertin博士や沖縄科学技術大学院大学のOleg Simakov博士らの研究チームによって、タコの全ゲノム情報も解読された4)。その結果、タコのDNAの塩基配列が27億対もあることが判明し、これはヒトの31億対よりも少ないものの、その一方で、タコはタンパク質の合成にかかわる遺伝子が約33000あると推定され、ヒト(ホモ・サピエンス)の20000-25000を上回る数であることを発見している4)-7)。そのことも踏まえて、無脊椎動物の中でタコは、最も知能が高いと推測されている。タコ腕の制御能力の高さ(報告書のNo.346も参照)やタコ皮膚の擬態による見事なカモフラージュは、単なるタコの大いなる知能の一面でしかなかったのかもしれない。
 そのような驚くべき知能を有し、遺伝的な特異性から、タコは宇宙に由来する遺伝子を取り込んで進化したというタコ = 宇宙生物?的な論文8)も存在する。場合によっては遺伝子の取り込み方によって、宇宙生物というよりもタコ = 宇宙人として進化できた可能性も0ではないだろう(地球上での現時点では0に近いが…)。論文8)の図によれば、イカからタコへの進化は、地球外ウイルスによって挿入された遺伝子による、としているが、その他に論文内では、別の地球外のシナリオとして、宇宙空間からの凍結保存されたタコの胚の個体群が、2億7500万年前に

図 タコの進化8)

解凍されたという説も唱えている。ひょっとすると、この説に基づけば、衛星エウロパのタコは、宇宙人タコ”エウロパー”として進化している可能性も秘められている。

1) https://www.scientificamerican.com/article/the-mind-of-an-octopus/ (閲覧2018.9.6)
2) https://www.scientificamerican.com/article/are-octopuses-smart/ (閲覧2018.9.6)
3) https://www.theguardian.com/books/2017/mar/15/other-minds-peter-godfrey-smith-review-octopus-philip-hoare (閲覧2018.9.6)
4) Albertin CB, Simakov O, et al.: The octopus genome and the evolution of cephalopod neural and morphological novelties. Nature 524: 220–224, 2015.
5) https://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/0/10678.html (閲覧2018.9.6)
6) https://tocana.jp/2015/08/post_7170_entry.html (閲覧2018.9.6)
7) https://www.sciencedaily.com/terms/human_genome.htm (閲覧2018.9.6)
8) Steele EJ, et al.: Cause of Cambrian Explosion: Terrestrial or Cosmic?. Prog Biophys Mol Biol 136: 3-23, 2018. (閲覧2018.9.6)

 
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