No.908

題名:アコガレイの生態を記述する
報告者:トシ

 タイやヒラメの舞い踊りではないが、そこにヒラメはいてもカレイはいない。タイとヒラメは、高級魚的な扱いはあっても、カレイはその両者から劣っているかのように扱われる。見た目はヒラメとカレイともによく似ているのにも関わらず、である。ちなみに、カレイを漢字で変換してみると、加齢とも、華麗とも変換され、よくない雰囲気とよい雰囲気を併せ持っている。ヒラメは、平目という変換が普通に出ることから、漢字変換でも妙な扱いを受けているカレイではある。
 そのヒラメとカレイの違いについては、「左ヒラメで右カレイ」と言われるように、魚の腹を手前に置いて左に顔があるのがヒラメ、右にあるのがカレイ、という見分け方で一般的に判別できる1)。しかしながら、詳細に調べると、「左ヒラメで右カレイ」が確実な見分け方であるともいえないらしい。それは、文献2)にも記載されているように、カレイの仲間でも、ヌマガレイのように左に顔があるものもいる2)。さらに、アメリカ西海岸では左に顔のあるカレイ科の魚が50%、アラスカ沖では70%、日本では100%とのデータもある1), 2)。すなわち、「左ヒラメで右カレイ」の判別方法は、万国共通ではないことになる2)。そこで、もう一つの判別の仕方がある。それが、口である1), 2)。ヒラメの歯は大きく尖っていることから、口が裂け怖い顔をしているが、一方で、カレイの歯は小さいことから、おちょぼ口でありやさしい顔となる2)。その口のサイズの根拠は、食性にあり、ヒラメはイワシやアジを食べるために、大きくて強い歯を必要とする2)。カレイは、イワムシやゴカイなどのムシを食べていることから、歯も小さくて済むとされる1), 2)。その食性によって、味が変わり、やはり小魚を主食とするヒラメの方がおいしく、高級魚扱いへと至るのかと思いきや、江戸時代には、カレイの方が美味で高級魚とされていたようである2)。ちなみに、ヒラメが高級魚扱いへとなった理由についても、文献2)で記載されているが、日本料理の基本として、料理を出すときに頭を左に向けるようであり、これが元で、ヒラメが高級魚扱いとされ、逆のカレイは、冷遇を受けている2)。ただし、「オヒョウ」(図)というオホーツク海、大西洋、ベーリング海、北極海などの冷たい海に生息するカレイは、魚食性でありつつも、実はカレイ科とされ2)、口もとてもおちょぼ口とはいえない。釣り上げると、まさに、優遇な「おひょー」的勢いである。
 そのカレイの種類を探ると、世界ではおよそ60種、日本では33種もいる4)。そこで、その種類の数から、もしかしてアコガレイなるカレイもいるのかと調べたが、

図 カレイ科の超巨大オヒョウ3)

アコガレイはいなかった。高級魚扱いで、密かにヒラメに憧れるようなカレイがいたら面白いと思うも、ヒラメへのアコガレイは、もしかしていないのかもしれない。
 ただし、釣り好きな一人の人間の生態として、「オヒョウ」にはアコガレイ。

1) https://tsuriho.com/p/14157 (閲覧2018.9.5)
2) http://leo.or.jp/Dr.okazaki/omosiro/hiramekarei/hiramekarei.html (閲覧2018.9.5)
3) https://tsuriho.com/p/11102 (閲覧2018.9.5)
4) https://zukan.com/fish/internal5011 (閲覧2018.9.5)

 
pdfをダウンロードする


...その他の研究報告書もどうぞ