No.831

題名:クリとウニは兄弟なのか?
報告者:トシ

 本報告書は、基本的にNo.830の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 先の報告書にてクリの日本における背景を探り、クリと人間関係は、古来から深いつながりがあることが報告された。ここでは、そのクリの形状について考えたい。すると、ふとクリと似たものがあることが浮かぶ。それが海にいるウニである。明らかに植物と動物であることから、根本的に別のものであることが分かるも、ここでは、その形状の兄弟として、クリとウニはどのくらいの関係性があるのかを探りたい。
 クリとウニを並べて図に示す。パッと見ただけで、「はは~ん。左がクリで、右がウニだな。」ということが分かる。その通りで左がクリで、右がウニである。この図は文献1)からの引用であるが、そこでも、クリとウニの違いについて比較している。曰く、「離れれば離れるほどに「栗」と「ウニ」は一緒に見える」とのことである。さらに、「根本的にはウニは栗だし、栗はウニなので、離れればだいたい一緒だ。」という明快な回答を

図 クリとウニ1)

得ている。しかしながら、これは本当なのだろうか? という疑問も起こる。そこで、調べると、水族館でもクリ実験なるものが実施されていた。それは、単純に水族館のウニをクリに置き換えた実験であるが、その結果から、「水族館のウニを栗にすり替えて気づかれない」、ということが明確となった。すなわち、形状でいえば、離れて観察する、あるいは、水族館での実験のように固定観念に縛られれば、いともたやすくクリとウニは、形状に関しては似たもの兄弟であったということが明らかである。正確には、クリは植物界/被子植物/ブナ目/ブナ科/クリ属/クリ種3)であるのに対して、ウニは動物界/棘皮動物門/ウニ綱4)と、進化上もまったく異なる。生物学的には、全く起源が異なるものの似ている形の器官のことを相似器官、由来が同じであっても全く形の違う器官のことを相同器官とするが、クリとウニは、相似器官に相当する5)。また、関係の薄い生物間で似たような外見、能力が別々に進化することを収斂(しゅうれん)進化と呼ばれるが5)、クリとウニは内部を保護するためにお互いに収斂進化した結果、現在の形状となっているといえる。言い換えると、クリもウニもその内部はおいしいことから、捕食されないようトゲトゲを必然的に同じ形式に進化させたといえる。ただし、結局は、食品界から見て、両方ともおいしい兄弟なのである。

1) http://portal.nifty.com/kiji/150924194629_1.htm (閲覧2018.6.18)
2) http://netgeek.biz/archives/61307 (閲覧2018.6.18)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA (閲覧2018.6.18)
4) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%8B (閲覧2018.6.18)
5) https://oshiete.goo.ne.jp/qa/2951120.html (閲覧2018.6.18)

 
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