題名:チキンはなぜチキンというのか?
報告者:トシ
所謂心が弱いことような人物を指してチキンという。しかしながら、なぜチキンというのであろうか。同じような用語として豆腐メンタルもある。これに関しては、豆腐の壊れやすさとメンタル(精神)の重なりから、壊れやすい精神となることは分かりやすい。なお、豆腐メンタルに関しては報告書No.358で示したので、詳しくはそちらを参照していただきたい。ただし、チキンの由来かどうかは別として、スピーチ前などで何かの緊張がもたらされることによって毛が逆立ち、鳥肌が立つこともある。ニワトリを見ると、毛が逆立っているが如く鶏冠があり、もちろん鳥であることから鳥肌持ちであろう。一般的に、それらの見た目の現象から、チキンと揶揄されたのかについて、キチンと調べなくては、チキン的な精神を持つ筆者としては、より精神の脆弱さを招くかもしれない。そこで、本報告書では、チキンはなぜチキンというのか、について調べたい。
チキンの由来について調べると、文献1)に早くも回答がのっていた。この辺がインターネットの情報の偉大さでもあるが、ここで改めてチキンについて示す必要性もなかった。すなわち、検索すれば、この報告書でチキンについて解決するよりも、文献1)ですぐに解決できることになる。しかしながら、あえて示すと、チキンは英語のchicken heart(ニワトリの心臓)という言葉からきており、実際のニワトリの心臓の大きさを見ると、人差し指の先くらいの大きさしかないという1)。そのことから、「小さな心臓」 ⇒ 「気の小さい」、「小心者」、「臆病者」、[弱虫」、「腰抜け」と言う意味に変化したとされる1)。そこで、ここでは、これを物的に確認すべく、各動物の心臓の比較をしたい。それを図を示す。これを見ると、グラム数ではチキン(Chicken)/人(Human)では、1500/90000 = 0.0166…倍となる。しかしながら、心拍数(Heart Rate)はチキン/人 = 275/604.583…倍となり、かなりチキンはドキドキしていることとなる。ちなみに、人が緊張した時、例えば、先に示したスピーチ前後での心拍数は本多麻子博士3)によって調べられている。博士の報告によれば、スピーチ課題前の心拍数が平均112.7 bpmで最も高く、次いでスピーチ課題遂行中の心拍数 が平均103.8 bpm、質疑応答中の心拍数が平均95.1 bpm
図 各動物の心臓の比較2)
であった。単位のbpmはbeats per minuteの略であることから、図の/minuteと同じである。この観点から図を見直すと、これでもチキン(ニワトリ)よりもドキドキはしていない。ということは、チキン(人)でもスピーチ前のドキドキは、意外とキチンとしているのかもしれない。
1) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1069333330 (閲覧2018.6.1)
2) https://d3awy9hqkleb4r.cloudfront.net/wp-content/uploads/2013/02/heartbeats.jpg (閲覧2018.6.1)
3) 本多麻子: スピーチ場面における緊張,不安および心拍数の時系列変化の関連. 白鷗大学教育学部論集 5: 183-195, 2011.