No.682

題名:重力の呪力から解放されるべく因果応報への応答
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.681の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 報告書のNo.679にて「天は与えられた課題をあなたが乗り越えられるから与えているのです。」の言葉から宇宙との因果関係について考えるとともに、No.680、No.681にて重力と時間との関係からその因果関係の背景を探った。ここでは、”乗り越える”に応じ、その解決(解放)に答えたい。
 ヒトが宇宙に行くと、身体的な変化、特に生理的な現象としていくつかあげることができる(報告書のNo.448も参照)。無重力空間や大気など環境を保護する幕が失われることによって、そこでは裸体のままではむろん生存することが難しい。宇宙船内での運動なしには筋肉も自然と衰えるのも無重力の影響による。そのために、宇宙船外で活動するには宇宙服があり、宇宙船内では四六時中運動しなければならない。一方、身体的な変化のほかにも、精神的な変化も著しい。1961年にソビエト連邦(当時)の宇宙飛行士であるユーリイ・ガガーリン氏が有人飛行に成功し、「地球は青かった」(正確な訳は「空は非常に暗く、地球は青みがかっていた」)という有名なセリフを残したが1)、宇宙へ旅立ったいずれの宇宙飛行士もこれを体現し、それによって「overview effect(概観効果)」が得られる2)。それは、美しい地球を見ることで、かけがえのない地球を守る必要性を感じると同時に自分もまた地球の一部として存在することを再確認して突如として「地球環境の保護」に開眼する効果であるが2)、その背景には、文献2)にあるように、「Break-Off Effect(ブレイクオフ効果)」がある。「Break-Off Effect(ブレイクオフ効果)」は、自分が地球から切り離された様に感じ、さらには現実世界からも切り離されたように感じる」という不思議な体験を得る効果の事であるが2)、瞑想などによって得られる感覚は、これを、自らの無常感覚によって得る、ことになるのかもしれない。No.681の例に習えば、この時、ヒトは、虚の時間に無意識に到達している。
 完全なる虚の時間に精神が一致すれば、実の時間がなくなり、No.681でいう

T=t+t’i

のtが失われ、

T≈t’i

に一致する。
 光の速度は有限であり、299792458 m/sに相当するが、虚の時間に一致するということは実質、実の時間がないことから、ほぼ光速に匹敵する精神世界が得られていることになる。これによって実の時間に存在する時間の出来事は無となり、そこに新たな価値観が芽生える。宇宙との一体感とは、この世界(地球の)にない次元へと旅することになり、それは、因果応報からの解放をも意味する。重力の呪力もそこでは現れない。

1) http://buzz-plus.com/article/2015/09/01/apolo/ (閲覧2017.12.15)
2) https://gigazine.net/news/20141110-break-off-effect/ (閲覧2017.12.15)

 
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