No.2801

題名:今日のお題は、「美女からの叱咤激励」
報告者:ダレナン

(No.2800の続き)
部屋の中央に立つ彼女は、まるで彫刻のように美しかった。
繊細なレースのランジェリーが彼女の滑らかな肌を際立たせ、背後の大きな鏡台には、花が散りばめられ、優雅なアクセントを添えている。

「はぁ……本当にバカね、アンタ」
彼女は鏡台に腕を伸ばしながら、呆れたようにため息をつく。

「いちいちそんなことで悩んでるなんて、見てられないわよ!」
彼女の唇がわずかに震え、紅潮した頬がツンデレの証。

「でも……ま、まぁ、バカなりに努力すれば、ちょっとはマシになるんじゃない?」
彼女はそっぽを向きながらも、チラリとこちらを見つめる。その瞳はどこか優しく、そして強い意志を宿していた。

「まずは考えなさい!何もかも感情のままに突っ走るんじゃなくて、一歩引いて、冷静になって整理するの!」
彼女の指が僕の額を軽くつつく。

「……って、ちょっと!そんな顔しないでよ!別にアンタのために言ってるわけじゃないんだからねっ!」
彼女はふいっと顔を背けるが、鏡に映った彼女の表情は、どこかくすぐったそうだった。

「ほら、少しは頭使って考えなさいよ、バカ!」
それでも、最後に微かに微笑んだ彼女は、まるで女神のように輝いていた。

今日のお題は、「美女からの叱咤激励」

 
pdfをダウンロードする


地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。



...その他の研究報告書もどうぞ