No.2688

題名:今日のお題は、「カレーな夜Part2」
報告者:ダレナン

(No.2687の続き)
食後、僕たちはソファに並んで座り、他愛もない話をしながら夜を過ごした。彼女の好きな映画の話、子どもの頃の思い出、お互いの家族のこと——話せば話すほど、彼女のことをもっと知りたいと思った。時間が経つのも忘れ、気づけば夜は更けていた。

「もう遅いね……」と彼女が少し躊躇いながら呟いた。「帰るの大変じゃない?」

「うん、そうかも」と僕が答えると、「良かったら泊まっていく?」と彼女は少し頬を赤らめながら提案した。僕は驚きながらも、彼女の気遣いが嬉しくて「じゃあ、お言葉に甘えようかな」と微笑んだ。

布団を借りて横になったが、なかなか寝つけなかった。隣にいる彼女の気配を感じながら、ふと顔を向けると、彼女もこちらを見つめていた。

視線が絡み合い、自然と顔が近づいていく。そっと唇が触れ合うと、彼女の柔らかな吐息が頬をくすぐり、甘く切ない感覚が全身を包んだ。ぬくもりがゆっくりと溶け合うように、彼女の背中にそっと手を回すと、彼女も優しく抱きしめ返してくれた。鼓動が重なり合い、互いの存在を確かめるように静かに寄り添った。

彼女の温もりを感じながら、心が落ち着くと同時に、じんわりとした幸せが胸に広がる。

しばらくして彼女の寝息が静かに聞こえてきた。安心したような、くすぐったいような気持ちで、僕もゆっくりと目を閉じた。

翌朝、目を覚ますと、隣で眠る彼女の寝顔が視界に入った。昨日よりも、もっと可愛く見えた。そっと髪を撫でると、彼女がゆっくりとまぶたを開けた。「おはよう」と、まだ少し寝ぼけた声で彼女が微笑む。その瞬間、僕はこの朝をずっと大切にしたいと思った。 今日のお題は、「カレーな夜Part2」

 
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