No.2662

題名:今日のお題は、「けだるい朝の君と」
報告者:ダレナン

(No.2661の続き)
今日のお題は、「けだるい朝の君と」

目が覚めると、枕元に彼女がいた。まだ完全に覚醒していないのか、半分眠ったようなけだるい顔をしている。柔らかく乱れた髪が、朝の光を受けてきらめいていた。

「今日、何する?」

彼女の声は、まだ眠気をまとっている。特に何かを求めているわけではなく、ただ口に出しただけのような、そんな気の抜けた問いかけだった。

僕は少し考えてみたが、やるべきことが思いつかない。いや、本当は何もする気がなかった。ただ、彼女とこうしているだけでよかった。

「うーん……特に何もしなくていいかな。ただ君とこうしていたい」

僕の言葉を聞いた彼女は、ゆっくりとまばたきをして、ふわっと小さく笑った。

「それなら、それでいいね」

そう言って、彼女は僕の枕に顔を埋める。息がかかるほど近くで、彼女の温もりが伝わってくる。

時計の針は動いているはずなのに、この部屋の時間だけは止まっているようだった。ただ、けだるい朝のまどろみに包まれて、僕たちは何もせず、ただ一緒にいるだけ。

それが、一番贅沢な時間だった。

 
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