No.2270

題名:今日のお題は、「しあわせを理解している」
報告者:ダレナン

(No.2269の続き)
成美:「今日、買い物行く?」

と妻の成美が聞いてきた。そこで僕は冷蔵庫の中のものを思い浮かべながら、食品はあるけれどもあれとこれがもうなくなったことをつげ、行ってもいいけどと伝えた。
 そのあとに、僕はうっかりPCの画面を開いたままトイレに行った。妻の成美が僕を呼んでいた。僕の部屋の開いた画面にはクレジットのHPと机の上には来月のクレジットの支払いに関するメモ書きを置いたままにしてあった。トイレから帰ってくると妻の成美はスーパーの電子マネーカードを僕に預けてくれた。そして、

成美:「これで買ってくればいいよ。で、〇〇もついでに買ってきてくれるかな」

と告げた。僕はいいよと答えたが、電子マネーカードを預けてくれたということは、もしかして机上のメモ書きを覗いたのかもしれない。

 実は朝にいろいろあって「僕は無能」であることを彼女に伝えた。「そんなこといわないで」と彼女はいったものの、そのこともあったのかもしれない。教えてくれた電子マネーカードにはかなりの金額が入金されていた。

 優しい妻だった。彼女がいるから僕がいる。そう思えた。

 買い物の帰りにふとパワハラ・モンスター輩のことを考えた。考えたくないが、時折思い出してしまう。特に僕が無能だと思った日は、いやおうなしに記憶を反芻してしまう。
 でも、噂レベルだが、彼らには子どもがいないあるいは離婚している。そんなことを耳にしたことを思い出した。結局は、人からのやさしさに気づかないから、人に対して権力を誇示する。ようは自分になびくよう服従してもらいたいんだろう。そういう人たちが、そんな気持ちが、彼らをモンスター化する・させる。

 ある意味、妻の成美のおかげで、僕は勝ち組だと思えた。

 少なくとも彼らよりは僕はずっとしあわせを理解している。今日のお題は、「しあわせを理解している」にしよう。

 今日は焼きそばと玉子チキンライスを作るんだ。家族のために。
 そう思った。自然となんだか涙が出てきた。そして、紙面ではないがキーボードに涙が零れた。

 
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