No.2043

題名:スペインの血が騒いでる
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的に No.2042の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 どんなにファンレター、あるいはラブレターを送ったとしても、僕がAngelina Danilovaさんに「あなたが、大大好きです。」と記述したとしても、それは結局のところ「今彼は、とても忙しい、そしてあなたの希望はかなえられないと」いうピーター・ジャクソン監督への想いと同じように、一派からげにメールで返信される。メールで返信されればまだよいが、たぶんこの先もAngelina Danilovaさんからの連絡、はたまた逢うことは生涯ないだろう。本音では、ちょっとだけでも逢いたいけれども…。ちょっとだけでも逢いたい…。
 それでもレターをしたためるのが、ファンだとしたら、僕は一ファンとして先にしたためた気持ちがすべて。

 それで、ここで、記述中にアプリが強制終了した。なんあんだ…。これって…。
 そうか。それはこの先の道しるべを暗示しているのか…。そこで保存。最近、なぜかアプリがよく落ちる。さらに保存。こまめに保存して、僕はエヴァンジェリン・プラウドフッドさんが来るまで、トム・コリンズでいいよい加減になっていた。ここでまたも保存。まっ、強制終了しても、それも酒量ゆえか…。えっ、トム・コリンズ? これって人の名前なの? なんだろうか?
 そんなどうでもいい考えに浸っている時、素敵な笑顔でエヴァンジェリン・プラウドフッドさんが現れた。店内には心が揺さぶられるが孤独、RosalíaのDe Plataが流れていた(図)。僕にとってRosalíaのフェバリットの曲の一つだった。その曲は、僕の中のスペインの血が騒いでる、そのきっかけを生み出した?

図 RosalíaのDe Plata1)

 そして、そのバックグランド曲に合わせるかように、プラウドフッドさんの素敵な笑顔が見えた。それはNo.2041のAngelina Danilovaさんとまったく変わりない笑顔だった。なんて彼女はかわいんだろうか。
 でもしかし、プラウドフッドさんの私服は、思ったよりも質素な衣服であった。が、それでも、僕にすればCAの制服以上に、その衣装に心が征服されていたからなのだろうか。妙に気持ちが高揚し、彼女自身の雰囲気をそのまま持ち込んだような、とても質素な、でも、僕にすればゴージャスな彼女らしい私服に興奮した。彼女の、彼女の本質を、弁しているようなそんな感がそこらに漂った。その時の僕の感は、えせスピリチュアル者の如く、すべてに対して都合よく解釈が巡り巡っていた。
「ごめん、待った?」とプラウドフッドさんがいう。
「ぜんせん、何か飲む。僕はすでにトム・コリンズ、飲んでる…。プラウドフッドさん、機内よりも素敵…」
「変なこと言わないで…(テレ)。じゃぁ、わたしも同じのを」
 ウェイターは職人的職務でかしこまりましたと即答し、彼女のためのトム・コリンズを作り始めた。その間、ごく自然に「僕は逢いたかった。とっても、とっても、あなたに逢いたかった」と彼女に心の底から告った。

1) https://www.imdb.com/title/tt8925898/ (閲覧2021.5.23)

 
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