No.1834

題名:永遠に成長できない人間。
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1833の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 僕は宇宙船に、そのMoon Town自警団と書かれた宇宙船に連れさられ、取り調べされていた。途中、かつ丼を食べたが、その後にスーパーGの歴史を知れるかと思いきや、動画:{恥の上塗り…。僕にはどうでもいい動画だった。{恥の上塗り…に出てきた白いドラゴン。何やそれ..。一体、どんな意味があるのか? 本当に、どうでもよかった。取り調べ中の僕にすれば…。

ツキオ:「今、おめー、バカにしたやろ。わいのこと」

信吉:「いや、違いますけど…」

ツキオ:「なんや、その笑みは…。笑みは、何やねん。その笑みは。くそっ」

 そう言われても、僕は苦笑いするしかなかった。ツキオとキーコのストーリー。{恥の上塗り…?。僕としては、なんで、ここで、200年も経っているのか、何で、逮捕されたのか。その秘密が知りたかった。スーパーGには、その秘密があったんじゃないのか。

ツキオ:「まぁな、冷静になってみれば、わいのことバカにされても仕方ないな…。わいは、キーコちゃんの表面しか見られんような、ダミーの父のもとで育った半分人間ハルバー・メンシュやから。でもな、キーコちゃんに逢えるだけでも幸せなんや。例え、それが、3Dホログラフィかて、わいの記憶の残骸からでも生まれたキーコちゃんや。愛しいんや。ずっとキーコのこと、愛しいんや…、とっても愛しいんや…」

 ツキオは大粒の涙を流して、泣き始めた。その鳴き声は、宇宙船に響くだけでなく、宇宙全体にも響き渡るようなそんな鳴き声であった。ツキオは、ツキオで、今でもキーコとの別れがかなりつらいのかもしれない。こぶちゃんを葬った僕としても、同情する余地はありそうだった。
 一方で、僕には、こんな経験はあったのだろうか、そうとも思えた。少なくとも僕はこぶちゃんに恋していた。が、簡単に葬った。そういえば、人間の女性には、一度も恋したことはなかった。
 ラクダを愛していたはずの僕、だった。
 それが、今の僕のすべてだった。でも、それでよかったのだろうか…。バックでは、予言のように、そのテーマが流れ続けていた。もともとは4分弱の曲が、永遠と繰り返されても、そのつなぎが全く分からない。繰り返し、繰り返し、そうして、繰り返し。同じことを繰り返して、予言のテーマのように、僕の成長はそこで留まっているかのようだった。
 ツキオが半分人間ハルバー・メンシュなら、僕は永遠に成長できない人間。こぶちゃんとの10歳の出逢いによる神秘的な啓示力を得て以来、こぶちゃんを葬った今の20歳の僕には、Creatorとしての想像も創造のかけらも残されていない。フランコ・ハバド氏が「あほ、ノブヨシ」と連呼していたのも、ふと理解できた。

 
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