No.1777

題名:宇宙船…?
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1776の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 不毛である月の世界で、時折、がぁーーーーーーーっ、っとなるも、電波はいい具合に受信できていた。Patreonなるものを知るために、僕は、再び通信機のモニターの画面を見つめた。どうやらそこには肢体がくねくねとうねっている。そのくねくねとうねる肢体は、生贄のカエルをいままさに食わんとする美しい蛇のように、魅惑的に何かを誘ってきているようだった。想像性を盛って創り上げたその肢体を、わたしを支援してほしいの、わたしにとってあなたは特別なの、とばかりにくねくねしている。

 じっと凝視した。

 (いや、いや、これはPatreonのほんの一部の例だろうな)

 でも、こうして身と心を削ってまでも、多くの人に自分の肢体をさらけ出して、さらには、特にウエスト部分を細くし、美貌を追求しつつ、ぼんきゅっぽん。ぼんきゅっぽん。ぼんきゅっぽーん。それがパトロンを集めるには、大事なんだろうな。自らのくねくねを、よりよく見せるために。

 (大変だな。こういうのも…)
 (特に、身体のCreaterは、年齢を経るとつらいだろうな…)
 (Createrには程遠いけれども、僕にはこれはとてもまねできないや…)
 (でも、きっとこのCreateに、心奪われ、ある人のパトロンに…)
 (そうして、巡り合った長者パトロンからのアプローチに、どきゅんとして…ともに億万長者か….)
 
 あっ、思い出した。そんなことより、僕にとってこぶちゃんが宇宙からの怪光線により、生き返るかどうかが当面の問題だった。なんせ、ゾンビは宇宙からの怪光線で生き返る。それが、過去の習わしだったような。それは、ウイルスではない。ウイルスではなかったはずだ。怪光線。こいこい、こここい、怪光線だ。

 着陸船の中で、こぶちゃんの埋まった個所の旗を見つめていると、ぴかっと光り、ぐおんぐおんと音がした。

 きたーーー、かい・こーせん。

ぐおんぐおんぐおんぐおんぐおん。

 だんだんと大きくなるその音のする方向を眺めると、何やら怪光線ではない怪航船が迫ってきていた。

僕:「こ、これは…、宇宙船…?」

 
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