No.1742

題名:すいさいがのようにとけあって
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1741の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 びじゅつかんのうけつけで、ケイコさんはちけっとをにまいだした。それは、まちがいなくケイコさんとぼくの、ちけっとだった。
 あこがれのじょん・しんがー・さーじぇんとのてんらんかい。ぼくは、えといえども、ほんとうのあこがれのひとにあうことで、どきどきしていた。でも、そのどきどきは、もしかしてケイコさんがいるからかもしれない。ケイコさんのほうも、どうやらどきどきしているようすが、てにとるようにわかった。
 ぼくはそっとてをのばし、ケイコさんのてをにぎった。ケイコさんはすこしだけびっくりしていたが、そのままぎゅっとてをにぎったまま、てんじしつにおたがい、なにか、きもちをおなじにするかのように、てんじしつにはいった。しんぞうのこどうがおたがいのてからつたわるぐらいにどきどきしていたのがわかった。でも、ふたりともそのこどうが、どうちょうしあうかのように、なにかがふれあっていた。そうだ、ぼくはケイコさんとむすばれるうんめいにある。そうかんじた。ことばはなくとも、ケイコさんもそうかんじていたみたいだった。じょん・しんがー・さーじぇんとのえをみていくたびに、かたくおたがいにてをにぎりしめ、ぼくたちは、ほんとうにひとつになっていたみたいだった。ふたつではなく、むすばれたひとつだった。どきんどきんとたかなるこどうも、てからつたわるしんどうも、まったくふたり、おなじだった。
 びじゅつかんをでて、そのまわりでさんぽしていると、ケイコさんがこういった。

「やっぱり、いいね。じょん・しんがー・さーじぇんと。かんどうしちゃった。キッペイくんとここにこられて、なんかぎゃくによかったかも…」
「ぼくもそうおもった…」
「ケイコさん…」
「うん?…」

 たぶん、おたがいにそうなることがきめられていたかのように、ぼくたちは、そのばでしぜんにきすした(ず)。すいさいがのようにとけあって、もうはなれられない。ケイコさんとは…。

「もしかして、まだ、よってる?」
「ぜんぜん」
「えへっ」
「えへへっ」

ず した1)

1) https://www.pinterest.jp/pin/166070304988997374/ (閲覧2020.6.19)

 
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