No.1661

題名:人生は限りなく、限りがある。
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1660の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 あれほど切望したあの熱情は、やがて炭の炎が沈下する如く、下火となり、気がつくとそこに残されたのは白い灰だけである。そうだ。あの時、こころを黒にして、望んだ炎が燃えに燃え、そうして白い灰へとなりにける。それはまさに俳句、いや季語がないから無季俳句。

 青き灯、やがて白き灰へと、なりにけり。その様子、は、まるで、己が見た、熱情の如く。やがてすべては白くなる。白くなって、そうして思う。これは俳句ではないがな。と。あの熱情はなんだったんだろうか。と。まったくもって、No.1660の続きではないことに、再び思う。

 そうだ。僕はアホなのだ。と。でも、人は苦境に立たされると、愛おしい過去を振り返る。そうして、あの時、あの時。僕は、あたしは、僕は、あたしは、すっかり大事なことを忘れていた。そうだ。

人生は限りなく、限りがある。

 忘れていた。アノ時を、アノ瞬間を。大事な、アノ特別な時間を。失われた時、それが元に戻らないと確証した時、あるいは、幻であってもいい。いや、記憶に残っているのならば、幻ではない。記憶に残っている。その記憶が、今や、黒ではなく、白であっても。

一緒に、一緒に、居たかった。一緒に。

元気ですか。このご時世。

でも、忘れられない。

このご時世だから、ふと、ふと、思い出すのです。

あなたのことを。一緒に過ごした、あの瞬間、瞬間を。

 もう時間はないかもしれません。きっとないかもしれません。このご時世で。でも、僕は、何度も思い出すのです。あなたとの、

あの瞬間を。大事なあのひと時を。

大好きなあなたと、過ごせた、あの瞬間を。あのひと時を。

 
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