No.1581

題名:4人での生活
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1580の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 この日からコンブチャンと4人での生活となった。幸いなことに、妹の部屋には布団が二人分あったために、コンブチャンは妹の部屋で寝ることとなった。病院のつきそいの時から(No.1579)心配していた妹は、コンブチャンと一緒に寝ることにまんざらわるいような感じはしていなかった。妹にとっては姉ができたような感じだったのかもしれない。背格好も非常によく似ている。知らない人が見ると、コンブチャンと妹は、姉妹にも見えるかもしれない。
 妹は僕と違って、母と部分的によく似た雰囲気を持っていた(図)。ぱっと見た目には、外人さんとも言われることも多いようであった。だから、大学でも、それなりに目立っているようで、かなりもてる部類に入っているようであった。ときどき、そんな話を聞くこともある。確かに、兄の僕から見ても、確かに妹はかわいい部類に入るのであろう。
 ただ、一方で、母はその美貌にも関わらず、父に対して今でも一途であった。父が行方不明となった後(No.1580)、シケで遭難した後も、母に言い寄る人はかなり多かった。街一番の美人さんと昔から言われていたために、それも無理はないかもしれない。でも、母の父に対する愛情は、まったく揺るぎがなかった。それは、幼かった当時の僕でも、そう感じ取れた。だから、母には、父に対する特別な愛情があったのだろう。今でもそう思う。

図 よく似た雰囲気1)

 でも、今でも、母は特に昔の話は自らすることはない。だから、父と母の間にどんなエピソードがあったのかは、今でも知らない。だからこそ、父が行方不明となる前日での母との口論は(No.1580)、今でも、10歳ごろの僕の記憶に鮮明に残っている。あんな状況は、それまでの父と母の間にはなかった出来事だったから。

「兄ちゃん。今日は仕事ないの?」

 そう言われて、妹に起こされた。時計を見ると、すでに7時を回っていた。昨日のコンブチャンとの妙な出会いから、疲れて眠りすぎたのかもしれない。

「やべっ」

身支度を終え、朝食もままならず、すぐに職場に向かった。

1) https://www.pinterest.jp/pin/737745982694671497/ (閲覧2020.1.19)

 
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