No.1326

題名:〈わたし〉と〈あいつ〉における〈天使の宅急便〉
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1325の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 その不鮮明なまでの解像感は、目だけでなく、耳も刺激して、あらゆることを想起させる。それは、過去の想い出かもしれないし、未来の想い出かもしれない。過去と未来を行き来する、断片的に失われた情報を補完すべく、地球の裏側と交信すれば、そこは少なくとも、東京の裏側は、ブラジルではなく、海やんけ!!1)となる。試しに、AntipodesMap2)すれば、確かに、海やんけ!!!(35° 40′ 58.2″ S, 40° 14′ 26″ W)。そうして、ビックリマークを一つ追加し、情報を補完しても、保管しても、補間しても、その補間に基づく、例えば、キュービック補間やスプライン補間というアルゴリズムでの精度が高くとも、補間された情報は、もともとの情報の欠落を補うことは困難であり、不鮮明さが浮き彫りとなったまま、HDD、あるいは、SSDに保管される。その保管期間は、HDD、あるいは、SSDが破壊されるまでだ。しかしながら、クラウドに保管すれば、そのシステムの運用がなくなるまでは保管されるかもしれない。しかしながら、あなたの電子書籍が読めなくなる日3)が来ることは十分にあり得、その安定性はシステムに委ねられる。クラウドにも、永遠はない。むしろ、生体の記憶の方が、不鮮明であっても、魂が残る限りは、ブラックホールの表面に吸い込まれ、そこに漂う記憶となって、再度生まれ変わるときは、前世の記憶として蘇るのかもしれない。その蘇りは、情報を運ぶ、万物の〈天使の宅急便〉だけが知るシステム、ではある。だからこそ、〈わたし〉と〈あいつ〉おける「Everything That You Made Me」として、その〈天使の宅急便〉の存在感が明らかにできようか。
 ここで、「Everything That You Made Me」の0:30にて〈わたし〉が確認でき、0:42で〈あいつ〉が確認できる。人はそれを空耳と言うのかもしれない。ただし、である。空耳アワーは、タモリ倶楽部の司会を務めるタモリ氏と「ソラミミスト」と呼ばれるイラストレーターの安斎肇氏によって司会進行を行われ、すでに2017年にコーナー開始25周年を迎えた4)。そこでのレベルは、25年に渡る蓄積によって、〈わたし〉と〈あいつ〉の比ではない。それでも、ここで問いたいのは、そのレベルという次元ではなく、不鮮明な情報がいかにして魂に補間・保管・補完されるかという、〈天使の宅急便〉の存在感を示すためのものである。「Everything That You Made Me」と同じく、図は粒状感がありつつも、情報が〈天使の宅急便〉によって補完され、彼女の存在感を感知することができる。それは、〈わたし〉と〈あいつ〉における〈天使の宅急便〉としての、意識交換のあそび(No.1325)でもある。

図 粒状感5)

1) https://www.yokumireba-zassyoku.com/entry/kininaru23 (閲覧2019.7.5)
2) https://www.antipodesmap.com/ (閲覧2019.7.5)
3) https://president.jp/articles/-/21703 (閲覧2019.7.5)
4) https://ja.wikipedia.org/wiki/空耳アワー (閲覧2019.7.5)
5) https://www.pinterest.jp/pin/801288958682785504/ (閲覧2019.7.5)

 
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