No.1089

題名:そして、それは、なまめかしい。
報告者:ちょろりん

 なまめかしいとは、文献1)にもあるように、感覚的には、「少し怪しさを含んだ色気」の時に使われる。そのため、艶めかしい、妖艶ともなる。古典的な日本語では「なまめかし」 「なまめく」 「なま」(生) + 接尾辞「めく」からきているようである2)。そして、そこに含まれる意味は、色っぽく魅力のあるさまとしている2)。これは、先ほどの文献1)にあった、感覚的ななまめかしさと同じニュアンスに繋がる。ただし、古典的な使われ方を調べると、源氏物語では「若々しい」、枕草子では「優美な」との意で用いられ、これが現代的な妖艶としての意味へと変化したのは、実は近世以降のようである3)。浄瑠・近松の反魂香にある「三味線にひきかはりたる三筋町、恋の市場となまめかし」(現代訳:三味線を弾く音に変わった三筋町は、恋の売り買いの場所と色っぽい)3)で、ここで初めて「色っぽい」となる。また、三味線の音にもあるように、古典では琵琶の音(弾き方)としても用いられている4)。そこでは、このなまめかしい演奏を、なにげない弾き方(ヘタウマ奏法)4)と解釈している。現代的な感覚では妖艶という含みが大きいも、古典からなぞると、あまり恥ずかしがる必要もないのかもしれない。  そして、帝人の技術力ゆえであろうが、

図 レザー調人工皮革生地5

図が、なまめかしかった、である。

はじめてみたとき、これはなんだ、とおもったじょーー。

1) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437023564 (閲覧2019.2.24)
2) https://ja.wiktionary.org/wiki/なまめかしい (閲覧2019.2.24)
3) https://kobun.weblio.jp/content/なまめかし (閲覧2019.2.24)
4) http://www.asahi-net.or.jp/~qm4h-iim/k000421.htm (閲覧2019.2.24)
5) https://item.rakuten.co.jp/handmade100/out-codre-black2/ (閲覧2019.2.24)

 
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