題名:日本のそば文化の広まりを期待して
報告者:トンカツる
報告書のNo.316で、麺類の一つで、米から作られるビーフンについて考察した。ここでは、数ある麺類の中でもそばにクローズアップし、その収穫量について調べたい。なぜなら、今まさにそばブームが巻き起こっているからである。しかも、それは海外で1)、である。日本も以前はブームであったが、いわゆる「一杯のかけそば」2)から、そば自体からの発言はなくとも、なぜか妙なイメージがつきまとうこともしばしばである。さらに、その時期を前後するように中高年の“手打ちそば”ブームも不評を買っている3)。しかしながら、ラーメンは日本独自の道を歩もうとも、やはり中国から、とのイメージが拭い去れない。ルーツの発祥である中国には足を向けて眠れない。しかしながら、そばは今から約9300年も前に日本に定着し始め、麺類としてのそばはもう少し後になるも、お米よりも歴史が古いとされ3)、一般的には中国のそばはあまり聞かない。名称として、中華そばもあるも、そのそばは、そばの実の由来ではなく、小麦粉のそばが元となっている。
日本は主食として完全にお米の文化でもある。このことも踏まえつつ、先の歴史から推測すると、実はそばは、より日本的な独自性が古からあった可能性も示唆される。それに関しての裏付けはないものの、そばは小麦とは違うそばの実から作られ、さらに、もし日本が小麦の文化であれば、今のお米の文化はないことも容易に推測できる。そのお米の文化に先立つのが、もしかして、日本のそば文化でもあったのかもしれない。
報告書のNo.316でも示したが、そばは冷涼な気候や、雨が少なかったり水利が悪かったりする乾燥した土地でも、容易に生育する利点がある。このことから、普通に栽培すると、地域によっては明らかに米よりも栽培しやすい。その地域は、冷涼な気候のある地域となるが、日本でいえば、そばで有名なのは、やはり冷涼な長野県になろうか。そこで、年別にそばの収穫量を比較すると、図のようになる。文献5)に基づき、平成25年、26年、27年、28年の収穫量を図示すると、実は北海道が一位であった。北海道そばはブランドとしてノーマークであったが、さすがは国土の広い、かつ、冷涼な北海道ならではの地位かもしれない。2位は長野県が位置するも、平成28年には茨城県に逆転されていた。4位からは福井県、栃木県、茨木県、山形県が僅差で争っている5)。
図 そばの年別収穫量5)
現在、ラーメンに次いでうどんのブームも海外で巻き起こっている。その一方、素材の違いや健康志向もあり、そばブームが今後、海外でも急速に広まるかもしれない。そのきっかけを、日本のそば屋に託したい。
1) http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51929357.html (閲覧2017.9.17)
2) http://news.livedoor.com/article/detail/9622290/ (閲覧2017.9.17)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/一杯のかけそば (閲覧2017.9.17)
4) http://soba-ya.com/rekisi/741.html (閲覧2017.9.17)
5) https://region-case.com/category/ranking/product/yield/ (閲覧2017.9.17)