題名:手羽先餃子のうまさの公式
報告者:ちょろりん
手羽先は報告書のNo.81でも示されたように食べ方にはコツがいる。鶏肉でも、その名の通りで手と羽に位置する部位であるために、骨が多い。そのため、箸などで食べるよりも、手で食べる方が食べやすい。まさに鶏の手を人間の手が食べる様相となる。
一方、この手羽先はプルプルしてゼラチンが多い。これは肉の中のコラーゲン成分に由来する。文献1)によれば、コラーゲンはかたい線維状のたんぱく質で、主に、骨や軟骨、腱、皮などの結合組織に存在する。肉のコラーゲンは約65℃で収縮を始めかたくなるが、75~85℃で軟化(ゼラチン化)し始める、とされる。鶏肉であれば手羽先に多くゼラチン質が含まれ、そのため、手羽先は鶏肉の中でも濃厚な味わいを持つ。
その濃厚な味わいを持つ手羽先であるが、これに餃子の具を合わせたら、さぞ美味しくなることが容易に予想される。餃子の皮に相当する具材を手羽先の肉に変えるのである。すなわち、これを公式で表すと、
(餃子 – 餃子の皮) + 手羽先の肉 = 手羽先餃子
となる。これを今度は図で示すとなると、水郷のとりやさんのサイトでは、実に分かりやすい手羽先餃子の断面が示されている。また、この図中にも示されているように、手羽先の骨を抜き、その中に餃子の具をギュッと詰めたものが、「手羽先餃子」となる。その手羽先餃子のルーツを探ると、宮崎県にあるようで王様の手羽先餃子がそれに該当するようである。いずれにせよ、手羽先というコラーゲンがたっぷりの濃厚の肉に、餃子のうまみである具材が絡み合うことになるため、このうまさも公式で表すと、
図 水郷のとりやさんの手羽先餃子2)
(手羽先 + 餃子) のうまさ = 手羽先餃子のうまさ
になると予想できる。しかしながら、実際にこのうまさを味わうと、正しい公式は、
(手羽先 × 餃子) のうまさ = 手羽先餃子のうまさ
となる。
すなわち、
たす、ではなくて、かける、だじょー。これが、僕ちゃんが発見した手羽先餃子のうまさの公式だじょー。
1) http://www.jmi.or.jp/recipe/cooking/niru_main6.html (閲覧2017.8.4)
2) https://item.rakuten.co.jp/suigodori/tebgyoz/ (閲覧2017.8.4)