題名:夢を描く曲線
報告者:キャらまろ
才能は持って生まれた能力であり、努力では買うことはできない。しかしながら、努力することによって人の才能を開花させることもできる。それが、アンジェラ・リー・ダックワース博士曰く「やり抜く力」1)であり、どのような分野であれ、やり抜くことができることが、その人にとっての才能のひとつともなる。すなわち、「継続は力なり」なることわざは、ある意味、その人の”継続ができる才能”の一端を示している。一方、アメリカ合衆国の偉大なるアニメーターであり、かつ、実業家でもあったウォルト・ディスニー氏は、過去に自身の経験から、以下のような名言を述べている2)。
The special secret of making dreams come true can be summarized in four C’s. They are Curiosity, Confidence, Courage, and Constancy.
これを日本語に意訳すれば、「夢をかなえる秘訣は、4つのCに集約される。それは、好奇心(Curiosityy)、自信(Confidence) 勇気(Courage)、そして継続(Constancy)である。」となる。この名言から明らかなことは、継続の「やり抜く力」だけでは別の何かは芽生えず、まず好奇心、自信、勇気があるからこそ、これらを生かすべく「やり抜く力」1)、継続することが重要となることをも意味している。結局は、ただ単に、何でもやり抜くだけではなく、「それが好きだから、それが自分で信じれるものだから、それに自分がむしゃらに頑張れるから」、その結果として、「やり抜きたい気持ちが持続する」、という流れが明白であろう。アンジェラ・リー・ダックワース博士も、目標の立て方を示しつつ、「やり抜く力」が最終的に意味を持つことを伝えている1)。
夢は誰でも持っている。特に子供であれば、あるいは、今は大人でも子供であった時代に、どのような人でも夢があったはずである。子供時代からすでに大人であった人はまずいない。実は、夢とは、年代に応じた経験とのトレードオフの関係でもある。
ここで、再度ディスニーの名言を思考すると、好奇心と勇気は、若い頃に盛んである、ゆえに、挑戦という指標に括られるかもしれない、一方、自信と継続は、経験値との
図 挑戦・経験の年齢との関係
関連が深いように感じる。ゆえに、これを経験として括ると、図の様な関係が年齢との間に見出される。挑戦(実線)は生まれてから徐々にアップし、ある年齢でピークとなる。これが一般的である。経験は年齢とともに徐々に増す。これも一般的である。この交点が夢の限界ともなる。両方のピークも、一般的には一致しない。しかしながら、仮に挑戦(点線)が年齢とともに増加するようであれば、両曲線とも年齢の最後でピークを迎える。このような曲線を描ける夢を持つことが、真によい年齢を重ねた人生に至る。そう信じたい。
1) ダックワース, A.: やり抜く力. ダイヤモンド社. 2016.
2) http://iyashitour.com/archives/21441 (閲覧2017.1.31)