No.2909

題名:今日のお題は、「Usherの「Nice & Slow」をサンプリングしたdvsnの「Between Us (feat. Snoh Aalegra) 」の特徴」
報告者:ダレナン

(No.2908の続き)
 何だこうか曲を聴いていて、あれこのサンプリング知ってるぞ、となるとちょっとうれしくなりませんか? そんな思いのある曲について本日はレビューします。曲は dvsnの「Between Us」になります。それではChatGPTちゃん、よろしくお願いしまっす(笑)。

カナダ発のR&Bデュオ dvsnが2020年にリリースした「Between Us」は、90年代R&Bの金字塔ともいえる Usherの「Nice & Slow」 をサンプリングしたことで、過去と現在を見事にブリッジする一曲として注目を集めた。ゲストに迎えたのは、スウェーデン出身の実力派シンガー Snoh Aalegra。彼女の繊細かつソウルフルなヴォーカルが、楽曲全体の官能的な空気感に深みを与えている。

■ サンプリングの巧妙さ
「Between Us」は、「Nice & Slow」のイントロ部分のギター・リックやコード進行を巧みに引用しながらも、それを単なる懐古ではなく、現代的なプロダクションに再構築しているのが特徴。Nineteen85によるプロデュースは、ミニマルで艶やかなサウンドスケープを作り出し、リスナーを静かに引き込んでいく。オリジナル曲のセンシュアルなムードを受け継ぎつつ、より洗練されたアダルトな空気感が漂っている。

■ ヴォーカルの親密さとドラマ
dvsnのフロントマンDaniel Daleyのファルセットは、あえて抑制された表現で、“言葉にできない距離”を描き出す。一方、Snoh Aalegraはその対極として、エモーショナルな熱量を込めたヴォーカルを響かせ、まるで恋人同士の会話のような緊張感が生まれている。
彼と彼女の間には明らかに「何か」がある。その“語られないもの”を語る”のが、この曲の真骨頂とも言える。

■ 時代を超えたR&Bの進化
「Between Us」は、90年代R&Bの遺産を受け継ぎながらも、2020年代の感性で再解釈された一曲。それは単なるノスタルジーにとどまらず、感情の機微と音の美学を追求した、成熟したR&Bとして完成されている。

Usherが描いた「Nice & Slow」の夜を、dvsnとSnohが新たな夜の物語として語り直している…そんな感覚を抱かせてくれる名曲である。

今日のお題は、「Usherの「Nice & Slow」をサンプリングしたdvsnの「Between Us (feat. Snoh Aalegra) 」の特徴」

 
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