題名:青色はエネルギーが高いものの、精神を落ち着かせる効能がある。
報告者:トシ
色をみると、いろいろと考える。
その色に関して、ことLED(Light Emitting Diode : 発光ダイオード)については、先頃のノーベル物理学賞の受賞で有名となった青色ダイオードの話題が挙げられるであろう。受賞者は、言わずと知れた赤崎勇博士、天野浩博士、そして中村修二博士の御三方であるが、この御三方によって、20世紀中にはできないと言われた青色ダイオードを実現することができた1)。これによって光の三原色が揃い、ほとんどの色を作りだすことができる。図のように、青色と緑色を混色することで、光は水色となり、青色と赤色を混色することで、紫色となる。さらに、青色と緑色と赤色を混色することで、白色となる(ただし、実際の白色は、青色と黄色の混色によって実現している1))。このようにして青色ダイオードの発明は、原色が揃ったという点1)で優れた発明であることが分かる。さらに、青色は光の波長が短く、エネルギーが高い。これを式にて示すと、
E=hν=hc/λ
となる。Eはエネルギー、hはプランク定数、νは振動数、cは光速、λは波長を示し、hとcは定数であるために、λが小さいほどエネルギーが大きくなることを示す。ちなみに、青色の波長は、435nm~480nm、黄色は、580nm~595nm、赤色は、610nm~750nm
図 光の三原色2)
であることから3)、青色は波長が短く、エネルギーが高いことが分かる。そのため、青色ダイオードの発明のもう一つの優れた点は、エネルギーが高い光を出せるようになったという点1)にある。
一方、エネルギーの高い青色であるが、心理的には青色の光には、人の精神を落ち着かせる効能があることが知られている4)。そのため、自殺への抑止として駅のホームなどに青色照明を使ったり4)、青色の街灯を設置し、犯罪を抑止することも実施されている5)。それらの具体的な検証がなく、その効果は不明とされるものの5)、一般的には青色には興奮を押さえ、気持ちを落ち着かせるといった心理効果があるとされている6)。確かに、経験的にもそのように感じる。ただし、ここで、問題としたいのは、なぜ青色はエネルギーが高いのに、精神(気持ち)を落ち着かせる効果があるのか、である。少なくともエネルギーがあると、燃え盛るような気がするが、精神(気持ち)を落ち着かせる、言い換えると、心が沈むのはなぜか? 火にしても、高温となればなるほど青色が観察されるが、この相反する理由はなんであろうか? 調べてもその理由は真っ暗(暗闇的な謎)のままである。
1) http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/200615.html (閲覧2016.7.14)
2) http://www.tt3dmovie.com/mixture/ (閲覧2016.7.14)
3) http://mh.rgr.jp/memo/mq0032.htm (閲覧2016.7.14)
4) http://karapaia.livedoor.biz/archives/52069214.html (閲覧2016.7.14)
5) https://ja.wikipedia.org/wiki/防犯灯 (閲覧2016.7.14)
6) http://iro-color.com/episode/about-color/blue.html (閲覧2016.7.14)