題名:今日のお題は、「とろける恋、とろけるチーズ」
報告者:ダレナン
(No.2839の続き)
僕が初めて彼女と出会ったのは、仕事帰りのカフェだった。ふと目をやると、カウンター席でハンバーガーを頬張る女性がいた。チーズがとろけて、今にもこぼれそうになっているのを、彼女は楽しそうに食べていた。
「すみません、それ、美味しそうですね。」
つい声をかけてしまった。
彼女は驚いた顔をして、少し口元を拭ってから、ニコッと笑った。
「すっごく美味しいですよ。チーズがとろけるのが最高なんです。」
その笑顔が、なんだか僕の心を温めた。
それが始まりだった。彼女の名前は彩花。僕たちはすぐに打ち解け、初デートはチーズハンバーグが美味しいと評判のレストランへ行った。
「ねえ、見て!チーズがすごい!」
目を輝かせながら、ナイフでハンバーグを切ると、中からとろりとチーズがあふれ出た。
「うん、最高だね。」
僕は彼女の楽しそうな顔を見ながら、同じものを頬張った。
彼女と一緒にいると、不思議と心がとろけるように温かくなった。彼女の笑顔は、僕にとっての“とろけるチーズ”だった。
それから月日が流れ、いろんなことがあった。時にはすれ違ったり、喧嘩もしたけれど、彼女の笑顔があれば、またすぐに仲直りできた。
でも、ある日、彼女は遠くへ行ってしまった。仕事の都合で、しばらく会えなくなったのだ。
「寂しいけど、大丈夫だよ。また絶対会おうね。」
そう言って、最後に食べたのも、とろけるチーズのハンバーガーだった。
それから数年。
ふと立ち寄ったカフェで、とろけるチーズのハンバーガーを食べながら、彼女のことを思い出していた。
「それ、美味しそうですね。」
懐かしい言葉が聞こえた。
振り向くと、そこには変わらぬ笑顔の彼女が立っていた。
「すっごく美味しいよ。チーズがとろけるのが最高なんだ。」
僕は思わず笑った。
やっぱり、彼女の笑顔は、僕の心をとろけさせる魔法のようだった。
今日のお題は、「とろける恋、とろけるチーズ」