No.2792

題名:今日のお題は、「野心と恋の狭間でPart3」
報告者:ダレナン

(No.2791の続き)
僕は、一瞬だけ迷った。だが、ここで迷いを見せるわけにはいかない。僕は彼女の手を取り、真剣な眼差しで答えた。

「もちろんだよ、美月。君なしでは、もう生きられない」

美月は、ふっと微笑んだ。その笑顔の裏に、何かを隠しているような気がした。

そして彼女は、こう囁いた。

「そう……じゃあ、もし私が会社を捨てると言ったら?」

その瞬間、僕の頭の中に警報が鳴り響いた。

これは……罠か? それとも、ただの試しなのか?

僕の野心と恋の間に、亀裂が入る音がした。

この恋の行き着く先は、果たして成功か、それとも破滅か――。
「そう……じゃあ、もし私が会社を捨てると言ったら?」

美月の言葉が、僕の心臓を強く締めつける。

――会社を、捨てる?

意味がわからなかった。僕が彼女に近づいた理由は、まさにその会社を手に入れるためだったのに。もし彼女がその立場を自ら放棄するのなら、僕の計画は根底から崩れてしまう。

「どういう、意味だ?」

僕は慎重に言葉を選びながら聞き返した。

今日のお題は、「野心と恋の狭間でPart3」

 
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