No.2745

題名:今日のお題は、「豪邸に住んでいたお嬢」
報告者:ダレナン

(No.2744の続き)
彼女:「しょうがないね。じゃぁ、いれて」

 かつて豪邸に住んでいたお嬢だった彼女はそういった。

僕:「ほんとにいれてもいいの?」

彼女:「だから、しょうがないっていってるじゃん。もー、つべこべいわすにはやくいれてよ」

 そうして僕は彼女に従いたっぷりといれた。やはりカレーにしょうががナイト、夜は始まらない。そう確信した。その後、彼女は僕の手作りカレーを食べながら、まんざらでもなさそうだった。

彼女:「わるくはなかった。また、いれてね。でも、こんどはもっともっとたっぷりとね」

 カレーを食べ終えた後、夜のとばりで薄暗くなった庭先でうさぎをめでるそんな「お嬢との物語」。間に”と”がはいるのがポーリーヌ・レアージュによる「O嬢の物語」と決定的に異なる点だ。その”と”をひらくのは僕の役目だった。

 でも、”と”の役目を持つ僕でも、やはりかつて豪邸に住んでいたお嬢とはタイミングよく”と”をうまくいれないと拗ねてしまう。「一見すると支配される立場にあるOが、自らの意思でその関係に身を委ねることで、むしろ新たな自由を獲得するという逆説的なテーマが浮かび上が」る。
 支配される。それは間違いなくやっぱ僕の方なのだ(笑)。今日のお題は、「豪邸に住んでいたお嬢」

 
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