題名:今日のお題は、「これは世界のバグだ。」
報告者:ダレナン
(No.2716の続き)
それでも時々思う。「かわいければそれでいいの、うつくしけれればそれでいいの?」ってね。でも、そのかわいい、うつくしいって何からの基準でそう判断されてるの?ってたまに思う。これって遺伝的に刻まれておるわけ?(笑)。
もしかして蛇と同じかなぁ。だって蛇見ると無意識にぎょっとするもんね。それと同じくかわいい、うつくしいもぎょっとする。
彼女:「私のこともぎょっとする?」
そう聞かれたとき、一瞬言葉に詰まった。いや、ぎょっとするなんてもんじゃない。めちゃくちゃかわいいし、めちゃくちゃきれいだし、なんでこんなものがこの世に創られたのか、理不尽に思うくらいだ。
でも、彼女はそれをわかってないようだった。
「いや、ぎょっとどころじゃないんだけど……」
思わず本音がこぼれる。
「え、そうなの?」
彼女は首を傾げる。天使か? 妖精か? いや違う、これは神の悪ふざけかもしれない。こんな美しいものをこの世に放って、凡人どもを絶望させるための。
「創造主に問いただしたいんだけど。なぜ、どうして、なんの目的で君を?」
「そんな大げさな……」
彼女は照れたように笑う。光がこぼれる。
まぶしすぎる。
こんな存在が世界に許されていいのか?
神よ、これは公平ではない。
彼女は笑っている。無邪気な瞳でこちらを覗き込んでくる。
ぎょっとするか、だって?
違う。
これは世界のバグだ。
今日のお題は、「これは世界のバグだ。」