No.2687

題名:今日のお題は、「カレーな夜Part1」
報告者:ダレナン

(No.2686の続き)
彼女と付き合い始めたばかりの頃、よく公園でデートをした。お互いに気を張らず、自然の中で過ごす時間が心地よかった。

ある日の昼、彼女から「髪を切ってみたよ」とメッセージが届いた。僕はすぐに「じゃあ、いつもの公園で」と返信し、彼女との待ち合わせに向かった。

公園のベンチに座っていた彼女は、少し緊張した様子で僕を見上げた。新しい髪型はとても似合っていて、いつも以上に可愛らしく見えた。「どうかな?」と彼女が尋ねたので、僕は正直に「すごく似合ってるよ」と答えた。すると、彼女の頬がふわりと赤く染まり、恥ずかしそうに微笑んだ。

「ねぇ、今日の夜ご飯、一緒に食べようよ」と彼女が言った。僕はいつものように馴染みのラーメン屋に行くのかなと思っていたが、「今日は私がごちそうするよ」と続けた。いつもとは違う展開に驚きつつも、少しだけ期待しながら約束の時間に彼女のアパートへ向かった。

扉を開けると、ふんわりとしたカレーの香りが漂っていた。「カレーかな?」と尋ねると、「あたり」と彼女は嬉しそうに笑った。その何気ないやりとりすらも、彼女の部屋という特別な空間の中では、心をくすぐるものだった。

食卓には、丁寧に盛りつけられたカレーライスが並んでいた。手作りの温かさを感じながら、僕は一口頬張る。「美味しい」と伝えると、彼女は少し照れたように「よかった」と呟いた。

食後、僕たちはソファに並んで座り、他愛もない話をしながら夜を過ごした。彼女の好きな映画の話、子どもの頃の思い出、お互いの家族のこと——話せば話すほど、彼女のことをもっと知りたいと思った。時間が経つのも忘れ、気づけば夜は更けていた。 Part2に続く。   今日のお題は、「カレーな夜Part1」

 
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