No.2571

題名:今日のお題は、「Julee Cruiseのアルバム「Floating Into the Night」に関する論考3」
報告者:ダレナン

(No.2570の続き)
後世への影響
『Floating Into the Night』は、ドリームポップやアンビエント、さらにはシューゲイザーのジャンルに多大な影響を与えた作品として評価されている。特に、1990年代初頭に登場したアーティストやバンドの中には、Cruiseのボーカルスタイルやバダラメンティのプロダクションからインスピレーションを受けた者も少なくない。たとえば、Mazzy StarやBeach Houseといったアーティストは、浮遊感のあるサウンドや夢幻的な雰囲気を重要な要素として取り入れている。

また、テレビドラマや映画においても、後続の作品が『ツイン・ピークス』とCruiseの音楽から強く影響を受けたことは広く知られている。リンチとバダラメンティが確立した独特の音楽的・映像的スタイルは、彼らの後に続くクリエイターたちにとって一つのモデルとなり、その結果、クルーズの音楽は単なるポップスの枠に収まらない、より広範な文化的影響力を持つものとなった。

結論
Julee Cruiseの『Floating Into the Night』は、その特異な音楽的特徴、視覚芸術との密接な関連性、そして後世への影響から見て、ポップスの枠を超えた作品である。デヴィッド・リンチとアンジェロ・バダラメンティとの共同作業によって生み出されたこのアルバムは、1980年代末の商業的な音楽シーンとは異なる方向性を示し、音楽と映像の融合によって新たな美意識を提唱した。その結果、アルバムは単なる音楽作品ではなく、一種の芸術的表現として後世に受け継がれる重要な文化遺産となったと言える。

ようやく結論までたどり着きました。そこでちょっと気になった方のためにアルバムのジャケット(画像)を示します。

 わたしの記憶が確かなら、たしかリンチちゃんが直接手掛けたジャケットだったと思います。
 で、このアルバムの後に実は対になるようなアルバムがあります。それが「The Voice of Love」です。正確には対というか、若干floating感がなくなり重低音が多いアルバムでしたが、こちらはこちらですてきなアルバムです。特に、「The Space for Love」はめっちゃ好きです。たしか物語調の執筆でも引用していました。
 ここです。がっつり引用してます(笑)。
 でも、Julee Cruiseなくなっていたんですね(2)。今調べてビックリしました(悲)。

(画像)https://www.amazon.co.jp/dp/B000002LH4/
(2)https://en.wikipedia.org/wiki/Julee_Cruise

 
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