題名:なぞかけ(RIDDLE)
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的に No.1968の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
あまりにも大きすぎる川は、タイガーとして”撮ら”させられる。そうして、光ある中、撮ろうとしても真っ暗闇では何も露光しなかった。出来上がりも真っ黒だった。遠くでがおーんとか、にゃおーんとか、聞こえているにも関わらず、そこでの真っ黒さは、川のあちら側と川のこちら側の区別もできずにいるわたしの存在を示していた。
まるで、RIDDLEだ(図)。
ただしGifでないときは、自負していても、そこに映る画像はRしかない。媒体によってそのRは趣が異なった。
Gifできれば、R→I→D→D→L→Eと順序だててそれらが出現し、最終的にはRIDDLEであったことが分かる。それはHTMLなら可能なGifだ。でも、紙を自負するならば、その画像は静止し、そこにはRしか出現しない。
まさに、なぞかけ(RIDDLE)だった。
その川の、そのBy This Riverに僕は腰を降ろし、少しずつそこに光が差すのを待っていた。
(なあ、Brain。どしたら、こんな曲がかけるん?)
かけるん、にこるん、そして、みちょぱ、ゆきぽよ。
(やっぱり、遠くでがおーんとか、にゃおーんとか聞こえる)
図 RIDDLE1)
耳をすませば、それらの声がだんだんと大きく聴こえた。ほんの一瞬、それはジブリかと思えた。だが、ジブリとは違うはずだ。僕はもう一度、注意深く耳をすませた。すると…、
「ねぇ、聞こえる。あたしの声が聞こえてる?」
そんな声が聴こえた。
「うん、聴こえてる」
「そう、よかった。で、あなた今、人生楽しんでる?」
「そうといいたい。でも、そうともいえない。そうではないかも、やっぱり….」
僕は声の主に正直に答えた。未だに光が見えないからだ。
「じゃぁ、楽しまなきゃ…。どうせ一回こっきりだもの、人生なんて。ねぇ、あたしの声、聞こえてるの?」
「うん、聴こえてる」
「にゃおーん」
その「にゃおーん」に触発され、僕はふと「がおーん」と答えた。がおーんとか、にゃおーんとか。遠くで聴こえていたその声。その時、暗闇の、真っ暗闇の中から、僕は何か一筋の光明が見えたような気がした。
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