題名:我慢でけへん
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的にNo.1798の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
しゃがみ込んで動画を一つ一つ“点検”している黄金の鍵さんの所作に、洗練されたものを感じた。あえてチョイスしているミニスカートも、不自然な意図は感じられなかった。そもそも黄金の鍵さんは、現実にいる人なのだろうか、それとも、3Dホログラフィにより魅せられているただのトリックなのであろうか。洗練されつつ、艶めかしい動きに、僕も時折、はっとさせられる場面も多かった。それ以上、それ以上、足を開かないで。開くと、僕も“…”しちゃうじゃないか。そういう葛藤を尻目に、Moon人は、相変わらずがっちりと“…”している。これが、ここでの習わしなのだろうか。そう思っている時、ふと、急に、黄金の鍵さんは、すくっと立った。そして、Moon人をじーっと見つめたかと思うと、こう言い放った。
黄金の鍵さん:「あなた、今、見てたでしょう…」
Moon人:「さぁ、何のことかな?」
黄金の鍵さん:「私のスカートの中、見てたでしょう」
Moon人:「さぁ、何のことかな?」
そんなしらを切っていても、すぐにばれるやん。僕から見ても、がっちりと“…”してたじゃないか…。
ばしーん
黄金の鍵さんからMoon人に平手が飛んだ。その音といい、あたった雰囲気の感触といい、実にリアルで、黄金の鍵さんは現実にいる人。そう感じざるを得なかった。Moon人の頬も徐々に腫れあがってきた。
Moon人:「キーコちゃん。そんなに怒らんどいてーな。見たかったんや、自分の気持ちに正直なって、そこ見たかったんや。キーコちゃんのこと、じっくりと見たかったんや」
キーコちゃん:「まっ、ツキオくんたっら…。相変わらずね…。でも、今度までお預け…よ…」
ツキオ:「今度までって、いつまでなんや…?」
キーコちゃん:「今度まで」
ツキオ:「そんなー、キーコちゃん、もう、わいは、我慢でけへんのや。キーコちゃんのこと大好きなんや」
キーコちゃん:「ダーメ。今はダーメ」
ツキオ:「そんなー」
キーコちゃん:「それではただいまから、スーパーGの歴史を再生します。それで、よろしいでしょうか」
ツキオ:「頼むは…、それで頼むは…キーコちゃん」
キーコちゃん:「では、再生しますよ」
ツキオ:「頼むはな」