題名:ラーメンの魔力にとりつかれ
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的にNo.1511の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
コナモンの味に魅了され、コナモンの世界に、日本に来日したばかりの当時の僕のこころは、完全に奪われていた(No.1511)。今日はTAKOYAKI、明日はOKONOMIYAKIと、ここ大阪のコナモンの奥深さに、まいっていた。一度は、コナモンの道に進もうかと思ってもみた。しかし、執事の宿命はさけられない。ただし、毎日、コナモンばかりでは、さすがに栄養面も偏るかもしれない。さらには、せっかくのイギリスから大阪への来日。もう少しNakajo家の執事としてあるべきために、そして日本を知るために、食い倒れの街・ここ大阪の食を極めなければなるまい。そこで、ある日、意を決して、日本なのに、CYUKA?SOBA?(中華?そば?)、と以前から気になっていたカドヤ食堂(図)に入ってみた。
図 カドヤ食堂1)
そうして、食した中華そば。後に、「スープは鶏ガラ豚ベースの魚介醤油塩味。麺は平打ちの細ストレート麺。具はウデ肉のチャーシュー、刻み白ネギ、穂先メンマ、海苔を使用。地鶏・黒豚出汁に魚介出汁を合わせたスープにやや多めの鶏油を加え、香り立つ醤油の旨みに程良い酸味の残る味わいで、魚介出汁のコクに鶏の旨みをよく引き出した深みのある仕上がり」2)であることを知ったが、その初めて食べた味に、あまりにも食レベルの高さに、仰天した。出身地リヴァプールのチャイナタウンでも味わったことのない、中華そばであったのだ。
それからというもの、府内の様々なラーメン屋を連日、探し、求めた。それはバンパイヤが血を欲するが如く、ラーメンの魔力にとりつかれたからに違いない。たぶん、当時の僕は在日のイギリス人の中でも最もラーメンに精通していたのではなかろうか、そう自負できるぐらいに、ラーメン道の日々が続いた。そのうちに、とあるラーメン屋の張り紙が目にとまった。
「従業員募集中」
そのラーメン屋の味は、わるくはなかった。カドヤ食堂の方がレベルは高いであろう。でも、修行するなら、まずラーメン道を修行するなら、ここがいい。店構えで、そう直観した。どのみち、後一年ほどで、イギリスに帰って正式に執事としての命が任される。その前に、ラーメン屋で修業。そうして、のれんをくぐった。
1) https://tabelog.com/osaka/A2701/A270105/27001084/dtlrvwlst/B111814222/ (閲覧2019.12.18)
2) http://toyotune.blog107.fc2.com/blog-entry-1126.html (閲覧2019.12.18)