No.1238

題名:人生旅子ちゃんの冒険話
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1237の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 人生の岐路において、何もかもが嫌になり、自らを変えるときには、旅が一番かもしれない。それは、旅から帰ると、自らを変えるという期待も込められている。ただし、オタマジャクシがカエルになるように、人間は変わらない。見た目、しっぽがなくなるとか、手足が伸びるとかは、不可能である。もしかすると、旅から帰ると、現地での食事の旨さから、太ってしまうこともあるかもしれない。逆に、過酷な旅であれば、痩せてしまうこともあるかもしれない。いずれにせよ、見た目が変化してもそれぐらいだ。仮に、過酷な旅だったとして、伸びたひげも、剃れば、まあるく収まる。「それは、それば、つるピカなお肌ですねー。」となることを期待したいが、お肌はExperience the Wonderな温泉に入って、フォロワーとのたくさんの恋があって初めて成立する。そう、お嬢様(No.1233)のようには、なかなか人生は楽しめない。ひげはそれても、人生はなかなか逸れない。同じ路線を行ったり来たりする。
 ただし、旅での効果の期待を密かに込めている以上、精神的にも成長したい・しなければならない。それは、過去にあった嫌なことを乗り越えるためでもある。新たな路線を巡る旅でもある。そう、山は乗り越えるためにあるのだ。決してピークを登頂するだけが山の目的ではないはずだ。路線も鉄道だけでないはずだ。飛行機もあったのだ。
 そう考えつつも、トレイルを、踏みわけ踏みわけ、行く旅には用意も時間がかかる。飛行機に乗って遠くへ行くにはお金もかかる。トレイルならば、リック、テント、寝袋、そうして衣服、さらには調理器具、調理の材料となると様々な負担もかかり、結局は旅の計画も遠のく。楽しいと期待を込めたはずの旅の計画も、時間のかかった中での計画の不完全さから、仕事によって、「はい、これ、お願いね。」とばかりに山のような書類に追われ、そっちの山を登る計画がいつしか進行する。山は登っても、旅での山のヤッホーな楽しさを忘れるが如く、元の現実へと引き戻される。そのときの精神は、進歩よりも、退化しており、あれこれといろいろ買った上、精神的な対価も大火する。それがこころの炎上ともなり、「これで、ええんじょ~。いや、やっぱりいやだじょ~。」と問答し、「立て、立つんだ。じょ~」という自らのモンドセレクションにも輝けない事態となる。理不尽な状況(No.1237)で、「いやだもん、どーしよう。」となる。
 しかしながら、実はそのモンドセレクションは、高額な応募費用と高い受賞率によって、「モンドセレクションの賞はお金で買える」と噂されている1)。「なんてこった。これが現実なのだ。」という実態が暴かれる。金賞受賞率100%ではないものの、約90%が受賞している1)。完全に「お金だ。」という結論。そうして、私は、その現実に打ちひしがれて、近場の海辺を旅する。いや、

図 人生旅子ちゃん2)

ここは草原か。嫌なこと少しでも忘れるなら、どっちの冒険でもいいか。

1) https://www.buzzfeed.com/jp/sumirenakazono/monde-selection-money (閲覧2019.5.27)
2) https://www.pinterest.jp/pin/182888434846278445/ (閲覧2019.5.27)

 
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