題名:ロブスターから学べること:芸術編
報告者:ちょろりん
本報告書は、基本的にNo.1114の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
活きよい良く海の中を這い回るロブスターは、ついに、芸術へと昇華する。「しょうか、しょうなのかー」と発展的な意見もありつつ、「しょーが、ねーなー」という否定的な意見もあろうか。しかしながら、ロブスターの存在性は、今現在ではなく、1936年において芸術的な観点から見直されている。ヨルゴス・ランティモス監督による、映画「ロブスター」が2015年であることから、それよりも79年も前の映像である。監督は、モホリ=ナジ・ラースロー氏、その人である。邦題名は「ロブスターの一生」となるが1)、原題は複数形、冠詞の差はあるも「Lobsters(ロブスター)」である。映像の抜粋が文献2)にあるので、興味のある方はそちらを見ていただきたい。図(©2011 Hattula Moholy-Nagy)にその映像のパンフレットを示したい。これほどかっこいいロブスターは見たことがない。実際の海の中のロブスターは赤色ではないが、このポスターが象徴するように、人間(ヒューマン)へのロブスターが常に持つフーマンな悩みは、やはり赤で象徴される。まさに、ロブスターの怒りが色で表現されているのであろう。その映像を監督したのが、モホリ=ナジ・ラースロー氏である。
図 「ロブスターの一生」のポスター1)
ここで、氏の名を聞いてピンときた方は、相当の芸術的な知識を持っている人であろうことが想像される。モホリ=ナジ・ラースロー氏は、ドイツのデザイン教育機関バウハウスの教員でもあったその人であり、アメリカにおいてバウハウスの教育理念を継承し、デザインや写真の基礎教育を行った「ニュー・バウハウス」の開設者でもある。ドイツのデザイン教育機関バウハウス(あるいは、イギリスのバンドのバウハウス)については、報告書のNo.453に報告されているので、詳細はそちらを見ていただきたいが、この氏による「ロブスターの一生」は、所謂ドキュメンタリー映像に相当する。その内容は、文献3)にあるように、海底に住むロブスターカップルの日々の複雑な活動を描きつつ、彼らの忙しく動き回る日々の日課を映すも、いつの間にか海の上で旋回している漁師の餌食になっていく姿を描いている。ここで、ヨルゴス・ランティモス監督による、映画「ロブスター」を見た人なら分かるかもしれない。なんとなく符号の一致が見えてくる。それは、カップルである。ちなみに、ポスター内のthe cradle of the deepは、心安らげる場所、安住の地とも意味がとれる4)。こうして、ロブスターの存在性は、海原の如く意味深をもたらす。
と、これまた、すげーこと、かいてみたんだじょーーー。僕ちゃんも、やればできるんだじょーーー。
1) https://www.cinra.net/news/gallery/2783/4 (閲覧2019.3.14)
2) https://vimeo.com/184550199 (閲覧2019.3.14)
3) https://theculturetrip.com/europe/hungary/articles/l-szl-moholy-nagy-progress-above-all-else/ (閲覧2019.3.14)
4) https://japanknowledge.com/contents/randomhouse/hanrei06.html (閲覧2019.3.14)