No.1524

題名:その愛は、鳥ではなくとも羽ばたける。
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1523の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 「おやっさん、来ました」

「おぅ、そうかい。じゃ、中に入ってもらいな」

「こちらにどうぞ」

 そうして、おやっさんと僕とで、彼女の面接をした(No.1523)。

「Yifei Tangさん、ですね。なぜうちの猫ラーメンがよいのでしょうか」

「以前、こちらで拉面を食べたとき、とってもおいしかったです。だから、ワタシ、日本の拉面をベンキョウしたいと思いましたです。ワタシ、ここで、拉面のシュギョウしたいですす。いいでしょか?」

 おやっさんと顔を見合わせた。どうも日本の人ではないようだった。

「ところで、えーっと、タンさん。どこの出身だい?」

「ヂョングゥォ(中国)です。ヂョングゥォ(中国)のウーハン(武漢)です」

「へぇー」

 猫ラーメンも国際的に認められるようになってきた感じがした。僕はイギリス出身、そして彼女は中国出身。美味しいのなら、猫ラーメンはもっと世界へ羽ばたけるかもしれない。そうすれば、鳥 (図) ラーメン。

図 鳥1)

いやそもそも、猫ラーメンは、おやっさんが愛する嫁さんがつけた名前(No.1518)。だからこそ、その愛は、鳥ではなくとも羽ばたける。きっとそうだ。なんやかんやとおやっさんもにっこりしている。

「じゃぁ、タンさん。おっちゃんのラーメン道は険しいで~。外人のおねーちゃんに、ついてこれるか?(No.1515)」

彼女は「ハイ」と即答した。

1) https://illustrain.com/?p=24565 (閲覧2019.12.23)

 
pdfをダウンロードする


地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。



...その他の研究報告書もどうぞ