題名:イェス。アィムファイン…
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的にNo.1478の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
リヴァプールの郊外にあるGaeele家の門の前に立つと、あまりのさびれぶりに驚いた。庭も荒れ放題で、家のレンガもボロボロに崩れ、少なくともここ数年、いや、数十年は、誰も住んでいないような家に変わっていた(図)。明らかにおかしい。叔母からは、時折未だに日本にNakajo家の執事の仕事ぶりを、手紙で問われているのにも関わらず、である。そこで、隣人のBarkerさんの家を訪ね、Gaeele家のことを伺った。
ゴンゴン(ドアノッカーの音)
「ハロゥ」
図 Gaeele家1)
「ハーィ。あらっ、あなたは、もしかして、もしかすると、Eiigo Gaeeleさん?」
「イェス」
「あらぁー、めちゃ久しぶりねー。元気にしてた?」
「イェス。アィムファィイン…」
そうして、たわいもない会話をした後、Gaeele家の状況を聞いた。なんでもすでに10年近く以上も前から、家には誰かがいる気配がないとのことであった。今でも時折、物音がするらしいが、動物のような鳴き声もするらしいが、うぬの父も母も、もちろん、叔母もここしばらく見たことがないとのことであった。それでも、叔母からくれる手紙の住所は、間違いなくここGaeele家の住所。Nakajo家での執事の様子を教えてくれ、と先月も、手紙が届いたばかり。ここの、ここの、ここの、住所からだ。おかしい、絶対におかしい。明らかに何かある。
「ティェキュー」
その後、Barkerさんへの挨拶もそこそこに、僕が育ったはずのGaeele家の中に入った。
1) http://www.whatsamsawtoday.com/2014/10/01/do-not-read-unless-you-want-the-most-epic-property-renovation-project-ever/langleigh-cottage-derelict-cottage/ (閲覧2019.11.29)