No.1477

題名:ぶー
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1476の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 「江後ガエール(うぬ)さん。城崎温泉から帰ったら、少しおやすみとってもいいよ」

「ありがとうございます、あやみお嬢さま。でも、お嬢様のことが心配なのですが…」

「大丈夫。わたしは、平気よ」

少しばかりあやみお嬢さま、中条あやみお嬢さまのお顔が、悲しそうに見えた。でも、お嬢さまのいうことは執事にとっては絶対的。だから、おやすみを取らなければいけないのかもしれない。

(このばかちんが、我がGaeele家の家訓を忘れたのか、おまえは(怒)。1.我がGaeele家は、Nakajo家のために、2.お嬢さまの安全を守り、3.Nakajo家に尽くすこと、じゃろーが。それが、おまえの役目じゃろーが(激怒))

 ふいに伯父の姿が目の前に現れた。昏睡の後、なくなっていた記憶が、簡単にフラッシュバックしてくる。そう、過去の出来ごとが、菊の門が開いてしまった、過去の記憶の、その森(No.1474)が、簡単に黄泉がえってくる。

「おっ、お嬢さま。やっぱりおやすみなど取ることできません。それではお嬢さまの安全が…」

「だいじょー、ぶー(図)。そんなに心配しなくても。この際、せっかくだから、Gaeele家の歴史でも調べてもいいかも、とちょっと思ったのだ、ぶー。それなら、どう? おやすみというよりも、わたしのために、その調査してくれるかな?」

それもお嬢さまの命なら、執事として従うのが筋だ、ぶー。

「分かりました。あやみお嬢さま。帰宅後に、少しばかり我がGaeele家の歴史を調査したいと思いますのだ、ぶー。お嬢さま、このたびはありがとうございます。ぶー」

 悲しそうなお嬢さまの顔が、すこしほころんだ。

図 中条あやみお嬢さま1)

1) https://twitter.com/keyakizaka_king/status/1050382027525054464/photo/1 (閲覧2019.11.29)

 
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