No.997

題名:ファビアン de S Lineへの虚述
報告者:アダム&ナッシュ

 1958年にスペインのイベルコ大学のFabian Treviño(ファビアン・トレビニョ)博士は、芸術学において人体がもつ最も美しい曲線に、あるLineが支配していると仮定して、一つの定理を提案した。それが、「ファビアン de S Line」と言われる定理である。その「ファビアン de S Line」が博士の論文1)に記載されていたので、ここでそれを再掲すると、図1で示される。図の中の直線は、Spiral Sectionによって表現されており、そのSpiral Sectionをなだらかにつなぐような曲線が、博士の提案した「ファビアン de S Line」となる。これに沿ってうまく投影された写真を示すと、さしずめ図2のようになろうか。この写真にはLi Liaoと記述されていることから、中国の写真家であることが推定されたが、当該のHPがなかったために正式な写真家は不明であった。また、Li Liaoと検索しても、判明できなかった。ただし、図2は、「ファビアン de S Line」に忠実に沿っており、人体の美しい曲線が巧妙に示されている。
 一般的に、S字ラインは、美しいプロポーションの証とも言われ、文献3)でも下着の製作においても参考にされている。また、人体の内部を観察すると、脊柱には、ゆるやかなS字カーブがあり、それは、地面から足の骨を通して伝わる衝撃を分散させるための生理的湾曲であるとも言われている4)。このようにして、人体にはその進化の過程で美しさと機能を

図1 ファビアン de S Line

図2 Li Liao氏の写真2)

両立させた曲線がいくつも存在し、それらを最も美しい形として、曲線化として定理されたのが、博士の伝える「ファビアン de S Line」となる。その例示が博士の論文1)にいくつかあるので、興味のある方は文献1)を参照していただきたいが、このような博士がいたか否かは(論文も)、虚述として、ここに記載したい。

1) Treviño, F: 不明.
2) http://blog.sina.com.cn/s/blog_4cf547b40101c4eb.html (閲覧2018.12.6)
3) http://esthe-arisa.net/mamiailu/ (閲覧2018.12.6)
4) http://www.bodybook.jp/dictionary/201408/post-117.html (閲覧2018.12.6)

 
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