題名:オーバー風呂ー問題をアルキメデスに嘆願する
報告者:ログ
本報告書は、基本的にNo.794の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
先の報告書で、お風呂への固形物の浮力問題を考えたことによって、頭がオーバー風呂ーに至った経緯について陳述した。そして、その報告書でのオーバー風呂ーの原因は、固形物にかかる重量Wがその固形物の浮力FとW = Fとなり、先に想定した40(℃)のお風呂の中に沈んだ場合の固形物とイメージが異なることに端を発する。そこで、ここでは浮力の原理、所謂アルキメデスの原理を考案した古代ギリシアの物理学者であったアルキメデス(Ἀρχιμήδης:紀元前287年? – 紀元前212年)1)に嘆願することで、この問題を解決したい。
アルキメデスは浮力の原理に関して、以下のように記述している。
Any body wholly or partially immersed in a fluid experiences an upthrust equal to, but opposite in sense to, the weight of the fluid displaced. (訳:いかなる物体の、全て、または、一部が液体に浸っている場合、その物体が置き換えた液体の重量と同じ、しかし、方向は逆となる、物体の押し上げが存在する)
である1), 2)から一部改変。この記述から明らかであるが、力という単語はない。すなわち、浮く力は、アルキメデスによって定式化されていない。ここで、No.794を振り返って、浮力の公式を確認すると、
F = ρVg
で求められた。しかしながら、その浮力の単位は、もちろん力の単位のN(ニュートン)である。
えっ、ニュートン?
ニュートンはイギリスの物理学者アイザック・ニュートン(1642年12月25日-1727年3月20日)3)である。これらから明白であるが、アルキメデスが存在していた年代とニュートンが存在していた年代が全く異なるにも関わらず、浮力は、アルキメデスの原理として、アルキメデスによって今も定式化されている、こととなる。これは明らかな歴史的な年代の間違いが確認できる。すなわち、アルキメデスはF = ρVgを計算したわけではない。しかしながら、文献4)の中学校の浮力の問題にもあるように、そこには明らかに”アルキメデスの法則”として、アルキメデスによって問題化され、押しのけた流体の体積から地球の中心から逆向き、鉛直上向きの力、浮力(N)を求めている。はたして、アルキメデスに嘆願しても、オーバー風呂ー問題は解決できるのであろうか?
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/アルキメデス (閲覧2018.5.9)
2) http://www.4physics.com/catalog/product_info.php/manufacturers_id/19/products_id/390 (閲覧2018.5.9)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/アイザック・ニュートン (閲覧2018.5.9)
4) https://www.bunshun.co.jp/book/gakuryoku/pdf/rika01/p53-55.pdf (閲覧2018.5.9)