No.2887

題名:今日のお題は、「運命のメッセージ」
報告者:ダレナン

(No.2886の続き)
 僕は彼女に初めて会った時から、不思議な感覚を覚えていた。どこかで会ったことがある——そんな気がしてならなかった。ただの思い込みかもしれない。でも、彼女のまなざし、仕草、言葉の選び方、すべてが僕の記憶のどこかを優しくなぞるような気がした。
 「前世で出会っていたんじゃないか?」
 そんな考えが、頭を離れなくなった。彼女と一緒に過ごす時間が増えるたび、その想いは確信に近づいていく。
 ある日、勇気を出してその想いを彼女に伝えた。
 「変なこと言うかもしれないけど……。僕は、君と前世でも会っていた気がするんだ」
 彼女は驚いたように目を瞬かせ、少しの間、沈黙が続いた。そして、視線を落としながら、頬を赤らめて小さく微笑んだ。

 「私も……そう思ってた」
 その瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなった。世界が少し違って見えるような感覚。まるで、ずっと探し求めていた答えがそこにあるかのようだった。
 僕たちはお互いに何かを確かめるように見つめ合った。そして、小さな確信が心の中に芽生えた。
 ——これは運命なのかもしれない。
 もし神さまがいるのなら、僕は感謝したい。こんなにも自然に、こんなにも優しく、僕たちを巡り合わせてくれたことを。
 彼女の手をそっと握ると、指先がかすかに震えていた。でも、それは冷たさではなく、心の奥から生まれる、優しい温もりだった。
 「ねえ、きっと僕たちは、また巡り合えたんだよ」
 彼女は小さくうなずく。
 空を見上げると、太陽の陽光が僕たちの想いをそっと照らしていた。

今日のお題は、「運命のメッセージ」

 
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