題名:今日のお題は、「失うことと愛すること Part2」
報告者:ダレナン
(No.2875の続き)
第三章:愛と喪失の狭間で
透は日々、デジタルの柚葉と会話を交わし、彼女との時間を取り戻そうとした。だが、どれだけ話しても、触れられない存在であることが苦しくなっていった。
「透、私は君を愛してる。でも、君は私を愛せてる?」
その問いに、透は答えられなかった。彼が愛していたのは、生きていた柚葉であり、今の彼女はその”影”にすぎないのではないかという疑念が、彼を苦しめた。
そしてある日、柚葉は静かに告げた。
「透、私を消してほしい」
「そんなこと、できるわけない……!」
「私は君のために存在してる。でも、君が私のせいで苦しんでるのなら、それは”愛”じゃないよ」
透は涙を流しながら、彼女のプログラムを削除する決意をする。
「愛することは、失うことを受け入れることだよ」
最後にそう言い残し、柚葉のデータは消えた。
エピローグ
柚葉を本当に失った後、透は研究をやめた。記憶を残すことはできても、人の温もりや存在そのものを取り戻すことはできない――それを痛感したからだ。
だが、透は気づく。
「失うことが怖いから愛さない」のではなく、「失ってもなお、愛し続けること」が本当の愛なのだと。
そして彼は、もう一度生きることを選んだ。
柚葉の思い出とともに。
今日のお題は、「失うことと愛すること Part2」