題名:今日のお題は、「プールの君と、僕のいたたまれない何か」
報告者:ダレナン
(No.2749の続き)
前回の切なさに続いて今日のお題は、「プールの君と、僕のいたたまれない何か」(笑)。
君は水の中で自由だった。青く透き通る水面を割って、しなやかに腕を伸ばす。無駄のないフォームで、まるで水と一体になったみたいに。
僕はプールサイドのベンチに座り、静かに君を見つめる。心がざわつく。息が詰まる。言葉にできない何かが、胸の奥でじくじくとうずいていた。
憧れ?いや、違う。君のように泳げたらいいのに、なんて単純なものじゃない。嫉妬?それも違う。僕は君に勝ちたいわけじゃない。ただ、見ているといたたまれなくなるのだ。
君は僕の前でだけ笑う。
君は僕にだけ「見ててね」と言う。
それなのに、君は僕のものじゃない。
――君が好きだ。
それがわかった瞬間、胸のざわつきの正体もわかった。僕の「恋心」は、いたたまれなくなる。君の笑顔がまぶしすぎて、僕の中にあるこの気持ちをどこに置けばいいのかわからなくなる。
だから、今日も僕は黙って君を見つめる。
プールで泳ぐ君を。
僕の心をかき乱す、君を。