題名:今日のお題は、「Julee Cruiseのアルバム「Floating Into the Night」に関する論考1」
報告者:ダレナン
(No.2568の続き)
先のNo.2568ではJulee Cruiseについて触れました。そこで、アルバム「Floating Into the Night」で論文調で執筆してはどうだろうかと鎌首をもたげました。
鎌首をもたげる。どんな意味なんだろうか(笑)。調べますと「心の中の蛇が戦闘体制に入ったという風な、比喩表現でしょうね。」(1)というわかりやすいベストアンサーがありました。そう僕の心の中はChatGPTを利用することでいっぱいなのでっす(笑)。
Julee Cruiseのアルバム「Floating Into the Night」に関する論考
序論
1989年にリリースされたJulee Cruiseのアルバム『Floating Into the Night』は、ポップスの枠組みを超えた実験的な作品として、音楽史に特異な位置を占めている。このアルバムは、映画監督デヴィッド・リンチと作曲家アンジェロ・バダラメンティのコラボレーションによって生み出され、リンチの作品世界を象徴する夢幻的かつ不安定な美しさを音楽に具現化したものだ。本稿では、『Floating Into the Night』の特異性を、音楽的特徴、リリース当時の音楽シーン、視覚芸術との関連性、そしてその後の影響という観点から論じる。
音楽的特徴
『Floating Into the Night』の音楽は、主にドリームポップとアンビエントの要素を持ち、その幻想的な音風景は、従来のポップミュージックの枠を超えるものである。アンジェロ・バダラメンティが作曲を担当し、デヴィッド・リンチが作詞を手掛けた本作は、Julee Cruiseの特徴的な囁くようなボーカルと相まって、聴く者に夢の中にいるような感覚をもたらす。
特に、アルバムの代表曲である「Falling」は、1990年に放送が開始されたテレビドラマ『ツイン・ピークス』のテーマ曲としても知られており、そのミステリアスで儚げなサウンドが番組の不安定な雰囲気と完全に調和している。また、「Rockin’ Back Inside My Heart」や「The Nightingale」といった他の曲も、ジャズやラウンジミュージックの要素を取り入れながら、非現実的でドリーミーな質感を保っている。
音楽的には、シンセサイザーを多用したサウンドスケープ、リバーブやエコーを効かせたプロダクションが特徴的であり、これにより空間的な広がりと深みが強調されている。Cruiseのヴォーカルは柔らかく、透明感があり、楽曲全体を包み込むように配置されている。こうした音楽的要素は、当時主流であった商業的なポップ音楽とは一線を画し、聴く者を現実の枠組みから引き離す効果を持つ。 2に続きます。
(1)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1454313389