No.1646

題名:僕の愛は禁じられた色彩を帯びる
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1645の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 アイスアックスを両手に、クランポン(ドイツ語でアイゼン)を踏みしめ、右足の激痛を感じながら、僕は琉花と晴美さんに逢いたい、その一心で、愛の頂きにまで登攀しようと試みた(No.1645)。そこでのあゆみは、まさに、輝ける樹木のように、

When every step I take (一歩一歩あゆむにつれ)
Leads me so far away (はるか彼方へ向かうのなら)
Every thought should bring me closer home (考えに耽るたび僕は故郷に近づくはず)

となっていた。琉花と晴美さんのことを反芻しながら、一歩一歩あゆむ。そのたびに、僕は、自分が琉花と晴美さんとの故郷(思い出)を何度も何度も繰り返し、そうして、その歩みは、Forbidden Coloursのように留まることがなかった。

Here am I, a lifetime away from you (あなたと一生距てられた僕がここにいる)
The blood of Christ, or the beat of my heart (キリストの血か、それとも僕の心臓の鼓動?)
My love wears forbidden colours (僕の愛は禁じられた色彩を帯びる)
My life believes (僕の生は(もういちどあなたを)信じる)

 胸のポケットにある、しじみの、黒いダイヤの、その化石の貝殻の存在を信じ、右足の激痛があろうとも、僕は登攀をやめなかった。それは、禁じられた色彩を帯びていても、僕の愛の頂きを探す過程でもあった。
 一方、もはや読者さまから吹いている酷評の風も気にならなくなっていた。僕は、僕という存在は、琉花と晴美さんがいたからこそ、ここにいるのだ。だから、どんなことが、どんな風が吹こうとも、愛の頂きに登攀しなくてはならない。すべては、すべての文は、例え三文価値であっても、その想いは琉花と晴美さんのために捧げなくてはならない。そう、感じていた。

(読者さまA:あれっ、こいつ、突っ走ってるでー。どういうことやねん。うちら読者さまの意見を無視して…)

(読者さま:でも、いい感じかも…♡)(図)

(読者さまABC:うぉーーーーー、新たな読者さま、きたでー)

図 読者さま1)

1) https://www.pinterest.jp/pin/737745982695574434/ (閲覧2020.2.29)

 
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