No.165

題名:骨と歯の成分の比較
報告者:トンカツる

 「骨と歯とどう違うのか?」と人に聞かれて、「似ているような、それでいて違うような…。うーん、どうだろう?」となる人も少なくないであろう。むろん人体に関して勉強しているスペシャリストの方であれば、「骨は…で、歯は…だよ」とたやすく答えられるであろう。しかしながら、誰しもが自分の体に備わっている器官にも関わらず、その語句をよく知っているにも関わらず、「違いは…?」となる人が多いのが、骨と歯ではなかろうか。そこで本報告書ではその違いについて成分的に調査することにした。
 骨は、脊椎動物において骨格を構成する、リン酸カルシウムを多分に含んだ硬い組織である1)。一方、歯は、口腔内にある咀嚼するための最初の器官で、骨に似た硬い組織は、エナメル質、象牙質、セメント質になる2)。エナメル質は約96%がヒドロキシアパタイトで、象牙質は約70%がヒドロキシアパタイトで、セメント質は約60%がヒドロキシアパタイトである2)。このことから、骨の硬い部分はリン酸カルシウムを主成分とし、歯の硬い部分はヒドロキシアパタイトを主成分としていることが分かる。ちなみに、ヒトの体で最も大きな骨は太もも内にある大腿骨で1)、ヒトの体の骨の数は206本ある3)。ヒトの体で最も大きく、最も噛む力が強い歯は第1大臼歯で4)、ヒトの体の歯の数は上顎と下顎のそれぞれ16本ずつ合わせて32本ある5)。
 ここで、骨と歯の主成分である、リン酸カルシウムとヒドロキシアパタイトについて表にまとめた。

表 リン酸カルシウムとヒドロキシアパタイト

tab

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/骨 (閲覧2016.2.1) 2) https://ja.wikipedia.org/wiki/歯 (閲覧2016.2.1)
3) http://www.wakasa.jp/hiroba/library/quiz_cell_05.php (閲覧2016.2.1)
4) http://clinica.lion.co.jp/oralcare/ha-role.htm (閲覧2016.2.1) 5) http://hanochishiki.com/index007.html (閲覧2016.2.1)
6) http://www.weblio.jp/content/リン酸カルシウム (閲覧2016.2.1) 7) http://www.weblio.jp/content/ヒドロキシアパタイト (閲覧2016.2.1)
8) http://www.tmd.ac.jp/dtic/jirei/HAp/index.html (閲覧2016.2.1)
9) http://www.kenichibabadds.com/archive/2010_11.html (閲覧2016.2.1)
10) http://sofsera.co.jp/hap.html (閲覧2016.2.1) 11) http://www.tmd.ac.jp/dtic/jirei/HAp/index.html (閲覧2016.2.1)
12) http://www.apatite.org/110haidoro/apatite002.html (閲覧2016.2.1)
13) http://www.ne.jp/asahi/fumi/dental/symptom/fluoride.html (閲覧2016.2.1)
14) http://ameblo.jp/mine-sika/entry-11967887652.html (閲覧2016.2.1)

 
pdfをダウンロードする


地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。



...その他の研究報告書もどうぞ